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【業界トピックス】ソフトバンク、上場後初の決算「スマホはまだまだ成長過程」

ソフトバンク、上場後初の決算「スマホはまだまだ成長過程」

 ソフトバンクグループ(SBG)の国内通信子会社ソフトバンク(SB)が5日、上場後初の決算を発表した。売上高は前年同期比4.9%増の2兆7766億円、営業利益は同18.5%増の6349億円となり、増収増益だった。

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 主力の通信事業環境は厳しさを増している。政府からは携帯電話料金の値下げを要請され、ドコモは4~6月期に通信料金を2~4割引き下げる方針であり、KDDIもそれに対抗する姿勢を示している。さらに、今年は楽天がMNOとして新規参入する見込みであり、楽天を含むMNO4社による競争激化が予想される。
 しかし、決算発表会に登壇した宮内社長は、「SBブランドは大容量に特化し、低価格はワイモバイルの方で対応する」として、各ブランドの棲み分けを強調するとともに、「安いプランが欲しい人はワイモバイルに行けばいい」と強気のコメント。ドコモに追従した値下げは行わず、各ブランドのバランスをとりながら運営していく方針をアピールした。
 現在、同社のスマホ累計契約数は2146万件で、うち2割はワイモバイルだという。

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 スマートフォン市場はすでに飽和状態との声もあるが、宮内社長は「まだまだ成長過程にある」として、Yahoo!と連携した取り組みや、QRコード決済を提供するPayPay、タクシー配車サービスのDiDiなど、さまざまなサービスを拡充しながらスマホの利用シーンを拡大することで、モバイル端末としての価値を上げていく考えを示した。
 
 しかし、SBはドコモやKDDIに比べて通信事業への依存度が高い。少子高齢化が進み、国内の携帯電話サービスの契約数が頭打ちとなることを考えれば、通信依存からは脱却し、非通信サービスを広げていく必要がある。
 その鍵となるのは、親会社のSBGが手掛ける10兆円ファンドである。すでに米シェアオフィス大手のウィーワークや配車アプリを提供する中国の滴滴出行などと合弁会社を設立し、国内でサービス展開している。今後もファンドの出資先と連携し、スマートフォンの利用価値を高めていく考えだ。宮内社長は、非通信の新規ビジネスについて「数千億円の売上高になる手ごたえがある」と語る。
 
 さらに、基地局の設備環境についても話題は尽きない。ファーウェイ製の通信機器を排除する動きがある中、5Gのインフラ導入コストが上昇する懸念がある。宮内社長は、この点について、「ネットワークの安定性、技術の優位性といった観点から、多方面のベンダーを検討している。安全、信頼、IT調達方針などを勘案して、総合的に判断する」と説明した。SBは18~20年度にかけて年3800億円程度の設備投資を予定している。
 2018年12月には大規模通信障害が発生し、世間を大きく賑わせた。主要な原因となったエリクソンとの話し合いや損害賠償などについては「完全にノーコメント」(宮内社長)としながらも、「悪いのはエリクソン! 上場会見でいきなりそんなことを言うと怒られそうで黙っていたが、あり得ないようなことが起こった」と語り、同社に非がないことを強調した。