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【業界トピックス】ワイヤレスジャパン2016 基調講演、「IT・IoTが変えていく 超産業化と暮らし」

ワイヤレスジャパン2016 基調講演、「IT・IoTが変えていく 超産業化と暮らし」

 モバイル・ワイヤレス展示会「ワイヤレスジャパン 2016」が、5月25日から東京ビッグサイトで開催された。B to B向けの展示が中心となり大きな賑わいを見せる中、同時開催されている基調講演会場も連日満席となり、多くの聴講者を集めた。
 
 本稿では、初日に開催されたソフトバンク・荒木健吉氏の基調講演についてご紹介していきたい。
 
IT・IoTが変えていく 超産業化と暮らし
ソフトバンク株式会社
法人事業開発本部 事業戦略企画室 室長
荒木 健吉 氏

IoTマーケット

 荒木氏はまず、IoT市場の成長について紹介した。同市場の成長は今後も継続していくことにふれ、IoTネットワークの構成予測を紹介。95%のネットワークが無線でつながり、そのうちの7割はShort Rangeが占めるとし、「(Short Rangeのことも)事業者として考えていかなければならない」と述べた。
 さらに、世界のIoT売上市場規模の割合では、デバイス(モジュール)製造やネットワーク関連業と比べて、サービス業における占める割合が大きいと予測。IoTの「サービスモデル化」が重要だとする。 
 
 一方で、IoT向けのネットワークには課題がある。それを荒木氏は、「シンプル設計・端末価格Down(ロープライス:LP)」「大幅な省電力(ローパワー:LP)」「カバレッジ向上(ワイドエリア:WA)」として提示し、この3つは必須条件であり、“LPWA”ではなく“LPLPWA”が大事であると強調した。
 また、現在の日本の通信事業では、ライセンス周波数帯においてスマホ向けの大容量・高速ネットワークと、IoT向けのロープライス・ローパワーネットワークの二極化が進んでいる。IoT向けのネットワークに目を向けてみると、デバイスやモジュールの小型化による低価格化(ロープライス)、そして拡張DRXによるデータ受信周期の延長化による省電力化(ローパワー)が進んでおり、”LPLPWA”の本格普及への取り組みは進んでいくと思われる。

 ソフトバンクの取り組み

 IoT市場の成長に続いて荒木氏が紹介したのは、IoT/M2Mに対するソフトバンクの取り組みである。ソフトバンクが重点を置いているのが、「クラウド&ビッグデータ」「IoT」「人工知能(AI)」「スマートロボット」という4つのビジネスキーワード。その中でも「クラウド&ビッグデータ」「IoT」に関していえば、ソフトバンクはGEとの戦略的提携による「Industrial Internet」を共同で推進している。
 「SoftBank Predix」としてソフトバンクが提供するサービスには、「APM」と「Job scheduling」の2つの軸が存在する。「APM」とは、アセット・パフォーマンス・マネジメントの略であり、センシングデータを活用し、「稼働可視化」「予防保全」「製品改善」「省エネ」を実現することによる製品の稼働効率最大化を図る取り組みである。また「Job scheduling」とは、データを活用し、「人員配置」「工程管理」「手配最適化」を実現することによる運用効率最大化を図る取り組みである。同サービスは、GEが持つ「産業分野でのノウハウ」と、ソフトバンクによる「機器とヒトをコネクト」する強みを活かして、日本企業へ展開されている。
 荒木氏は最後に、IoTという概念が普及することで、これまでの「売切り」モデルが「サービス」モデルへと変化し、需要と供給を結ぶマッチングビジネスが一段と広まるのでは述べ、40分にも及ぶ本講演を締めくくった。

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