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2012年度 公衆無線LANサービス利用者予測調査

■ 2012年度末の公衆無線LAN利用者は前年比1.6倍の1,274万人へ
■ 2015年度末には、2011年度比3倍の2,568万人へ急増
■ 公衆無線LANの役割はスマートフォンのデータオフロードサービスへ
■ スマートフォンユーザーのうち約75%は公衆無線LANを利用していない
■ au Wi-FiスポットとソフトバンクWi-Fiが利用者満足度トップで並ぶ

 株式会社 ICT総研 (東京都千代田区)は10月22日、公衆無線LANサービス(Wi-Fiサービス)市場に関する調査結果をまとめた。

■ 2012年度末の公衆無線LAN利用者は前年比1.6倍の1,274万人へ

 公衆無線LANサービスの2011年度末(2012年3月末)利用者数は808万人、そのうち個人利用者は675万人、ビジネス利用者は133万人であった。2012年度末には58%増の1,274万人に急拡大する見通しで、個人利用者だけで1,000万人を突破する勢いだ。
 今後も利用者数は毎年400万人以上のペースで伸び続け、2015年度には2011年度の3倍にあたる2,568万人に拡大すると予想する。

■ 公衆無線LANの役割はスマートフォンのデータオフロードサービスへと変貌

 数年前まで公衆無線LANサービスの役割は、月額500円程度で利用できる安価な屋外ネットワークサービスとして位置づけられていた。しかし、スマートフォンユーザーが2,000万人を超える頃からデータ通信量の急増により3G携帯電話ネットワークがつながりにくくなり、公衆無線LANをデータオフロードサービス(3Gネットワークの大量データを分散させる機能)として活用することが注目されるようになってきた。当初、月額500円程度で提供されていたサービス料金は、スマートフォンユーザーに対しては事実上無料化され、つながりにくいスマートフォンの利便性を高める機能を果たしている。
 9月に発売されたiPhone5は、Wi-Fi機能をONにすれば、初期設定のままで公衆無線LANスポットに自動接続できるようになっており、公衆無線LANを利用するためのハードルがこれまで以上に下げられている。ICT総研が実施したアンケート調査では、21,724人の回答者のうち、公衆無線LANサービスを利用していると回答したのは全体の10.8%にあたる2,328人であった。このうち、スマートフォンユーザーが大半を占めておりスマートフォンと公衆無線LANが密接に結びついていることが判明した。しかし、スマートフォンを保有していながら公衆無線LANを利用しないという回答者もスマートフォン利用者の75%に達しており、スマートフォンユーザーは必ずしも公衆無線LANの利便性を求めていないことがわかる。公衆無線LANを利用しない理由としては、バッテリーが減少することを懸念したり、電波の切り替え設定が面倒といった課題があり、データオフロードを進めるためには、さらに使いやすいサービスとして認識してもらうことが必要である。

■ au Wi-FiスポットとソフトバンクWi-Fiが利用者満足度トップで並ぶ

 現在、公衆無線LANのサービスエリア拡充に最も注力しているのが携帯電話事業者である。ソフトバンクモバイルは2012年7月時点で27万ヶ所、KDDIは2012年9月時点で20万ヶ所にWi-Wiスポットを設置済みだ。NTTドコモも急ピッチで増設を進めており、今年度中に15万ヶ所への設置を目指している。各社が無料のWi-Fiスポットを増設する最大の理由は先述の通りスマートフォンのデータオフロードのためである。3G回線のデータオフロードは、無線LANだけでなくLTEネットワークでも対応が進んでいるが、LTEも利用者が急増すれば、LTEから無線LANへのオフロードという役割が求められるようになるだろう。
 携帯電話事業者がこうしたサービスの拡充をした結果、公衆無線LANに対するユーザーの満足度は着実に上昇している。昨年ICT総研が実施した公衆無線LANユーザーに対する満足度アンケート調査では、最高得点のNTT東西「フレッツ・スポット」ですら52.7ポイントに過ぎなかったが、今回のアンケート調査では全ての事業者の満足度ポイントがそれを上回っている。
 最高位はWi-Fiスポットの設置件数で他社を圧倒するKDDIとソフトバンクモバイルで、ともに62.0ポイントで同点首位となった。UQコミュニケーションズのUQ Wi-Fiも60.7ポイントで3位につけている。ドコモWiFiは、まだWi-Fiスポットが少ないことも影響して57.2ポイントにとどまった。しかし、今後サービスエリアの拡充が進めばユーザーの利便性が向上することも考えられる。

■ 無線LAN対応のモバイル情報端末は2015年度に4,954万台へ

 Wi-Fi通信機能が標準装備されたモバイル情報端末は、年々増加し続けている。2011年度に出荷台数3,722万台だった無線LAN対応モバイル情報端末は、2012年度に4,000万台を突破予定。今後もスマートフォンとタブレット端末の増加とともにWi-Fi対応端末は増え続け、2015年度には4,954万台に達する見通しだ。これらの機器増加に対応するため当面はWi-Fiスポットのサービスエリアが拡充され、それとともに公衆無線サービスの利用者が急増することが確実である。

【本資料における用語の定義】
* 公衆無線LANサービス利用者数: Wi-Fi規格の通信機能を利用した商用通信サービスの利用者数。公衆無線LANサービスを利用できる環境にあっても屋外でWi-Fi機能を利用していない場合は利用者としてカウントしない。
* 総務省発表による「公衆無線LANアクセスサービス」の2012年3月末時点の契約者数は、1,557万件。「無線LANサービス単体での契約以外に、他アクセスサービスのオプションとして使える状態にあるもの等も対象とする」と定義されており、ICT総研の利用者数定義とは異なる。
* 無線LAN対応モバイル情報端末: 主に屋外や携帯用途で利用される持ち運び可能なWi-Fi通信機能付きの情報端末。モバイルPCは画面サイズ13.3インチ以下のものを対象とする。
* 出荷台数: ユーザーからの予約や販売契約に基づきメーカーから工場出荷されたもの。流通在庫分は除く。

【本資料の調査結果・推計データについて】
* この調査は、公衆無線LANサービス事業者、関連企業への取材結果に加え、インターネットユーザー21,724人へのwebアンケート調査の結果をまとめて分析したものである。
* 本資料における全ての文章、数値、表、グラフデータは、ICT総研スタッフによる取材やアンケート調査、各種文献等を元に当社アナリストが記述・推計したものであり、当該企業や公的機関等の公表値と異なる場合がある。
* 本資料における全ての文章、数値、表、グラフデータは、資料公開時点のものであり、その後の市場環境等の変化や新たな分析に基づき予測データ等を予告なく変更する場合がある。

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