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2013年 携帯電話の『学割』サービス利用動向調査

■ 「学割」サービス利用者シェアはauが38.0%でトップ。
■ 「学割」加入者は、ドコモが年々シェアを拡大。2013年の加入者は47.9%に。
■ 「学割」サービスのテレビCM印象度は、ソフトバンクが37.1Ptでトップ。
■  料金を払うのは保護者だが、購入時には学生本人の意見が重視される傾向。
■  学生・子供の携帯電話利用者数は2012年末で1,131万人。今後微増の傾向。

 株式会社 ICT総研 (東京都千代田区)は3月26日、携帯電話の「学割」サービス利用動向調査の結果をまとめた。携帯電話を持つ学生本人および携帯電話を持つ学生を子供に持つ親1,000人に対してWebアンケートを実施することで、年々過熱する「学割」サービス利用の実態を探ったものである。併せて、学生の携帯電話利用者数の市場規模も推計している。アンケート実施期間は2013年3月14日から16日の3日間。なお、本調査で「学生」と定義したのは、小学生、中学生、高校生、大学生、大学院生、短大生・専門学生。小学生、中学生については、本人ではなく親のみを回答対象とした。

■ 「学割」サービス利用者シェアはauが38.0%でトップ。

 携帯電話を持つ学生および携帯電話を持つ学生を子供に持つ親 1,000人に対してアンケートを実施した結果、655人が「現在、大手3社のいずれかの学割サービスを利用中」と回答した。つまり、携帯電話を持っている学生のうち65%が、現時点で学割サービスを利用していることになる。これをキャリア別に分類すると、auが38.0%でトップ、NTTドコモが33.4%でこれに続き、ソフトバンクモバイル(以下、ソフトバンク)が28.5%という構成比となる。auは3社で最も早い2000年より「学割」サービスを開始しており、「学割と言えばau」という認識がかねてより浸透していたことが、学割加入者総数が多い要因であると考えられる。

■ 「学割」加入者は、ドコモが年々シェアを拡大。2013年に加入したユーザーのシェアは47.9%に。

 次に、「現在学割サービスを利用中」とした回答者655人が「学割」サービスに加入した年度ごとに、携帯電話大手3社の構成比を算出した。すると、2010年以前はNTTドコモ 27.1%、au 44.2%であった加入者構成比が、2013年春にはNTTドコモ 47.9%、au 29.2%と逆転する結果となった。NTTドコモは「学割」サービスへの参入が最後発であり、当初は苦戦を強いられた。だが、学割の再加入や新規契約の場合の家族の割引適用年数などで他社より優位な点があり、累計契約者数の母数が多いこともあって、近年急激に学割加入者を増やしていると見られる。一方で、auは、2012年2月よりサービス開始した固定通信とのセット割引プラン「スマートバリュー」が好調で、同サービスによってファミリー層を取り込んだため、学割サービスによる加入者が以前と比べて少なくなっている。

■ 「学割」サービスのテレビCM印象度は、ソフトバンクが37.1Ptでトップ。

 では、現在実施している各社の「学割」キャンペーンは、学生や学生を持つ親にどのように見えているのか。各社の「学割」キャンペーンのテレビCMの印象度をまとめた。CMを「見たことがある」とする回答者は、各社とも85%前後という結果となった。さらにそのCMについて「どう思うか?」を聞き、「とても良い」=100ポイント、「良い」=66.6ポイント、「良くない」=33.3ポイント、「印象に残っていない」=0ポイントとして印象度を100点満点で換算して算出したところ、全体的にポイントの水準は低かったものの、ソフトバンクが37.1ポイントでトップとなった。同社のCMは他の調査でも高い好感度を得ることが多く、学割についても統一感のある内容が評価された可能性がある。

■ 料金を払うのは保護者だが、購入時には学生本人の意見が重視される傾向。

 学生が携帯電話・スマートフォンを持つにあたり、誰の意見が最も重視されるのか。「学生本人」が66.6%でトップ。保護者 30.8%、その他(兄弟など) 2.6%と続く。親などの保護者が決めるよりも、学生本人の意向が重視される結果となった。一方で、「誰がその利用料金を支払うのか」を聞いたところ、「保護者が全額支払う」が81.5%で圧倒的にトップとなった。学生本人が一部もしくは全額を支払うケースも18%程度見られるが、やはり金銭的には親などの保護者が負担している傾向が読み取れる。
 学生が家族と異なる携帯電話事業者の端末やサービスを希望した場合、学生本人だけが別の携帯電話事業者に新規加入者することになり、家族間で複数のサービスを利用することになる。場合によっては、学生の希望する携帯電話事業者に家族全員が移行するということも考えられ、携帯電話事業者にとっては学生ユーザーを取り込むことがより重要になっていくだろう。

■ 学生・子供の携帯電話利用者数は2012年で1,131万人。今後微増の傾向。

 ここまで、「学割」を中心とした学生の携帯電話利用動向をまとめてきたが、そもそも学生・子供の携帯電話利用者数はどの程度なのか。当社の推計では、2012年末時点で1,131万人と見ている。今後は学生・子供の人口自体は減少局面に入るが、携帯電話普及率が増加することで、携帯電話利用者数自体は微増していく傾向。2016年末には1,187万人にまで拡大すると見込む。高校生・大学生の携帯電話普及率は9割を超えているが、まだ普及率の低い小中学生のユーザーを獲得することが携帯電話市場の拡大のためには欠かせない。
 もともとauが仕掛けた「学割」サービスにソフトバンク、NTTドコモも参加したことで、各社の学生獲得およびそれに付随した家族の囲い込み競争は年々過熱の度合いを増している。国内の人口総数が伸びないなか、携帯電話キャリアにとって非常に重要な市場であることは間違いない。当社では、引き続きこの市場を注視していくつもりである。

【本資料の調査結果・推計データについて】
* 本資料における全ての文章、数値、表、グラフデータは、ICT総研スタッフによる取材やアンケート調査を元に当社アナリストが記述・推計したものであり、当該企業や公的機関等の公表値と異なる場合がある。
* 本資料における全ての文章、数値、表、グラフデータは、資料公開時点のものであり、その後の市場環境等の変化や新たな分析に基づき予測データ等を予告なく変更する場合がある。

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