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2013年度上期 ブロードバンドサービスの東西エリア別市場動向調査

■ 2013年度上期の光回線は2,451万件、純増数は66万件に留まり成長鈍化傾向
■ NTTグループの光回線シェアは東日本エリアで78%、西日本エリアでは66%
■ 光回線の顧客満足度1位は東日本エリアがKDDI、西日本エリアはケイ・オプティコム
■ 2013年度上期の光回線サービス純増数はNTT東が24万件で首位に返り咲く

 株式会社 ICT総研 (東京都千代田区)は11月15日、ブロードバンドサービスの東西エリア別市場動向に関する調査結果をまとめた。

■ 2013年度上期の光回線は2,451万件、純増数は66万件に留まり成長鈍化傾向

 ブロードバンドサービスの総契約件数は、2013年9月末時点で4,177万件。全国世帯数比の普及率は75.2%となった。光通信サービスなどの固定系回線の普及は伸び悩んでいるが、WiMAXなどの無線アクセス回線の増加により世帯普及は進んでいる。
 4,177万件のブロードバンドサービスのうち、光回線は2,451万件で59%を占める。2013年度上期の純増数は66万件に留まり、光回線市場の成長は鈍化している。また、ADSL回線も483万件にまで減少し、ブロードバンドサービス全体の12%に落ち込んでいる。
 CATVインターネットは3年半で76万件増の607万件に増え、緩やかながらも成長を維持している。WiMAXなどのブロードバンドワイヤレスアクセス(BWA)は636万件に達し、CATVインターネット加入者を上回った。

■ NTTグループの光回線シェアは東日本エリアで78%、西日本エリアでは66%

 光回線の事業者別回線数について、東西エリア別に分類すると、東日本エリアではNTT東日本が1,285万件のうち975万件でシェア77.7%と圧倒的なシェアを占めている。KDDIのauひかりは東日本エリアで211万件、16.4%を獲得しており、この2社だけで94%を占める。KDDIは3年半前(2010年3月末)のシェア10.6%から16.4%へと5.8%も伸ばしており、東日本エリアでの急増が目立つ。
 これに対して西日本エリアは、ケイオプティコムが144万件で12.4%、KDDIやケイオプティコム以外の電力系事業者も7~8%台のシェアを獲得するなど、東に比べて激しい競争が展開されており、NTT西日本のシェアは769万件、65.9%に留まる。都市部では光回線サービスのシェア争いが激しいのに比べ、東北・北陸・中国などの地方では依然NTTのフレッツ光が高いシェアを占める傾向にある。
 全国ベースでの光回線加入者数はNTT東とNTT西が1,767万件(シェア72.1%)、KDDIが309万件(12.6%)、ケイオプティコムが144万件(5.9%)であり、上位4社で9割を占めている。
 KDDIは2012年2月からauスマートバリューの販売を開始し、auひかりとau携帯電話サービスのセット販売を強化してきたため、割引額の大きい同サービスへの加入者が増えており、全国的に大きくシェアを伸ばした。

■ 光回線の顧客満足度1位は東日本エリアがKDDI、西日本エリアはケイ・オプティコム

 ICT総研が10月に実施したアンケート調査において、光回線サービスの利用者による顧客満足度を分析したところ、東日本エリアのユーザーで最も満足度の高かったサービスはKDDIのauひかりとなった。「サービス品質」「料金」「顧客対応」「サポート」の4つの項目を平均化した総合満足度で、auひかりが64.2ポイントで1位、NTTのフレッツ光が62.3ポイントで2位、ソフトバンクBBのYahoo!BB光が58.4ポイントでで3位という結果となった。KDDIのauひかりは、サービス品質や料金に対する満足度が他社と比べて高いことが1位獲得の主な要因となっている。
 西日本エリアでは、ケイオプティコムのeo光の顧客満足度が67.6ポイントで1位となった。eo光はサービス品質、料金、顧客対応のいずれの項目でも最も満足度が高く、他社を引き離している。顧客満足度2位は64.7ポイントでauひかり、3位は64.2ポイントでフレッツ光となった。西日本エリアは東日本に比べて事業者間のシェア競争が激しいため、サービスや料金面での評価が全体的に高い傾向が見られる。

■ 2013年度上期の光回線サービス純増数はNTT東が24万件で首位に返り咲く

 光回線サービスの累計加入者数はNTT東西が依然高いシェアを占めているが、年間の純増数で分析すると2012年度以降からはKDDIの急増で、NTTの純増が伸び悩むという傾向が見られた。NTT東日本は、2010年度には98万件の年間純増数だったが、その後84万件、40万件と純増のペースが減少し、KDDIの純増数がNTT東日本を逆転した。NTT西日本も同様の傾向で、2012年度の純増数はわずか34万件となり、NTT東西を併せても年間純増数は74万件に過ぎない。
 2013年度上期は、純増ペースがさらに落ちているが、NTT東日本が24万件増と巻き返しを見せ、純増数トップの座をKDDIから奪い返した。これは、「思いっきり割」などの新規加入者向け販売施策が奏功したもので、新規加入者への価格訴求が増加の最大の要因と言える。
 KDDIのスマートフォンとのセット割引「auスマートバリュー」も引き続き新規獲得に貢献しているが、他社の割引サービスの影響もあり、前年ほどの勢いは感じられない。
 また、WiMAXなどの無線ブロードバンドアクセスや、携帯電話のLTEサービス利用者が増えたことで光回線サービスの需要自体が頭打ちとなっており、今後はこれまでのように加入者が増えることは期待できないだろう。携帯電話会社が提供するLTEサービスは既に3,000万件を突破し急速に普及している。LTEサービスの高度化・高速化もさらに進み、150Mbpsの高速LTEサービス導入で光回線との機能差が縮小してきたため、固定回線をモバイルに置き換えるユーザーも増え始めている。今後は、固定系ブロードバンドサービスの伸びは鈍化し、LTEなどのモバイルブロードバンドサービスとの競争がさらに激化しそうだ。

【本資料の調査結果・推計データについて】
* この調査は、電気通信事業者、関連企業への取材結果に加え、インターネットユーザー15,000人へのwebアンケート調査、各種公開資料などをまとめて分析したものである。
* 本資料における全ての文章、数値、表、グラフデータは、ICT総研スタッフによる取材やアンケート調査、各種文献等を元に当社アナリストが記述・推計したものであり、当該企業や公的機関等の公表値と異なる場合がある。
* 本資料における全ての文章、数値、表、グラフデータは、資料公開時点のものであり、その後の市場環境等の変化や新たな分析に基づき予測データ等を予告なく変更する場合がある。
* 世帯普及率は総務省発表による2013年3月末時点の世帯数(5,557万7,563世帯)を基準に算出した。