2014年 携帯電話の『学割』サービス利用動向調査

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■ 「学割」サービス加入率は各社軒並み高いが、NTTドコモが80.3%でトップ。
■ 「学割」サービスの満足度は、au利用者が60.5ポイントでトップ。
■ 料金を支払うのは保護者が88%。購入時には学生本人の意見重視が半数。
■ 「利用料金がかかりすぎる」、「勉強時間が十分に取れなくなる」等の実感も。
■ 学生・子供の携帯電話利用者数は2013年末で1,142万人。今後微増の傾向。

 株式会社 ICT総研 (東京都千代田区)は2月3日、2014年 携帯電話の「学割」サービス利用動向調査の結果をまとめた。1年ぶりとなる本調査は、携帯電話を利用する学生の子供持つ親1,000人に対してWebアンケートを実施することで、ますます過熱する「学割」サービス利用の実態を探ったものである。併せて、学生の携帯電話利用者数の市場規模も推計している。アンケート実施期間は2014年1月23日から27日まで。なお、本調査で「学生」と定義したのは、小学生、中学生、高校生、大学生、大学院生、短大生・専門学生である。

■ 「学割」サービス加入率は各社軒並み高いが、NTTドコモが80.3%でトップ。

 携帯電話を持つ学生を子供に持つ親 1,042人に対してアンケートを実施した結果、子供がNTTドコモ、au、ソフトバンクモバイル(以下、ソフトバンク)の大手3社の携帯電話を利用していると回答した親は997人。うち、707人が「現在、学割サービスに加入している」と回答した。「加入しているかどうか分からない」と回答した94人を除くと、携帯電話を持つ学生の学割サービス加入率は平均78.3%となる。各社75%~80%と、加入率は軒並み高い。中でもNTTドコモ利用者の学割サービス加入率が80.3%と最も高く、auが78.1%、ソフトバンクが75.6%と続いた。NTTドコモは、学割サービスの導入が大手3社中最後発であり、当初は苦戦したはずである。だが、学割サービスの加入時期を聞いた別の質問でも、近年NTTドコモの加入率が増加している。このことから、近年加入者数を増やし、反転攻勢していることが伺える。

■ 「学割」サービスの満足度は、au利用者が60.5ポイントでトップ。

 次に、学割サービスの満足度について質問したところ、100点満点換算した満足度ポイントで、auが60.5ポイントとなり、トップを記録。NTTドコモが58.6ポイント、ソフトバンクが55.9ポイントと続いた。auは、「満足している」、「どちらかと言えば満足している」のいずれかを選択した回答者の割合が70.1%を占めるなど、他社の満足度を上回った。

■ 料金を支払うのは保護者が88%。購入時には学生本人の意見重視が半数。

 学生が携帯電話・スマートフォン購入する際に、誰の意見が最も重視されるのか。「学生本人」が50.9%でトップ。保護者(36.2%)、学生と保護者が半々(13.0%)と続いた。一方で、「誰がその利用料金を支払うのか」については、「保護者」が87.9%で断然トップ。学生本人は8.4%と1割以下に留まった。学生の意見が尊重されるケースも多いものの、やはり金銭面は保護者に依存している様子。以前は、子供がiPhoneを欲しがった場合に、子供が新たに契約する携帯電話キャリアに家族全員が合わせるようなケースも見られたが、現在のようにiPhoneを大手3社全てが取り扱う状況では、そのようなケースは減少する見込み。

■ 「利用料金がかかりすぎる」、「勉強時間が十分に取れなくなる」等の実感も。

 次に、「子供に携帯電話を利用させるにあたり、感じること」を質問したところ、良い実感としては、「子供が外にいても、すぐに連絡が取れる」(63.4%)点が支持を集めた。一方で、悪い実感としては、「利用料金がかかりすぎる」(31.5%)、「携帯電話利用時間が長すぎて、勉強時間が十分に取れなくなる」(26.2%)、「SNS等に熱中しすぎて、ネット依存症になってしまう」(22.7%)などが多い。携帯電話を持たせる利点を実感するためにも、その使わせ方には細心の注意が必要だろう。

■ 学生・子供の携帯電話利用者数は2013年末で1,142万人。今後微増の傾向。

 最後に、そもそも学生・子供の携帯電話利用者数はどの程度なのか。当社の推計では、2013年末時点で1,142万人。今後、学生・子供の人口自体は漸減していくが、携帯電話普及率が増加することで、携帯電話利用者数自体は微増していく傾向。2017年末には、1,189万人にまで拡大する見込み。高校・大学生と比べて相対的に普及率の低い小中学生のユーザーを獲得することが、この市場の拡大のカギとなる。
 「学割」サービスはもともとauが始めた割引サービスだが、ソフトバンク、NTTドコモと次々と参戦し、各社の学生の囲い込み競争、さらにはその家族の囲い込み競争はますます激化している。今年度も、キャンペーン開始時期の前倒しが目に付いた。国内の人口総数が減少局面に入って行く中、携帯電話キャリアにとって手放せない重要な市場である。ICT総研では、引き続きこの市場の定点観測を続けていく方針だ。

【本資料の調査結果・推計データについて】
* 本資料における全ての文章、数値、表、グラフデータは、ICT総研スタッフによる取材やアンケート調査を元に当社アナリストが記述・推計したものであり、当該企業や公的機関等の公表値と異なる場合がある。
* 本資料における全ての文章、数値、表、グラフデータは、資料公開時点のものであり、その後の市場環境等の変化や新たな分析に基づき予測データ等を予告なく変更する場合がある。

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