「OCN モバイル ONE」利用混雑時における通信速度を改善、9月27日から順次開始
NTTコミュニケーションズ (NTT Com)は、NTTドコモの回線を利用したモバイル通信サービス「OCN モバイル ONE」において、NTT Comが持つトラフィックコントロール装置の機能を活用し、インターネット利用時の通信速度を改善する取り組みを実施する。
これは、動画など大容量の通信時にデータ送受信のペースを最適化することにより、ネットワークの混雑を緩和するもの。9月27日より順次、NTT Comの通信設備での運用を開始する。
今回の取り組みでは、利用が集中する混雑時間帯に「https通信のペーシング」を実施する。これは、暗号化通信の一種であるhttps通信が行われる際に、NTT Comのトラフィックコントロール装置によって、スマートフォンやタブレット端末などの利用端末に届くデータパケットを最適なペースにコントロールするもの。https通信は、URLが「https://」で始まるWebサイトを読み込む際などに利用され、YouTubeのような動画配信サービスでもよく用いられている。
https通信で動画視聴など大容量の通信を行う際、Webサーバーからデータパケットを送信するが、混雑時などにパケット再送が発生し、これによりネットワーク全体を流れるパケット量が増大して通信速度低下の一因となる。しかしトラフィックコントロール装置の「https通信のペーシング」機能を利用すれば、パケットを適切なペースで送出することにより、再送を抑制してネットワーク全体を流れるパケット量を適切に保つことが可能となる。これにより、「OCN モバイル ONE」利用者全体の通信速度改善に貢献する。
また、一般に動画を視聴する際には、少し先の分まで予めデータをご利用端末側(スマートフォンやタブレット端末など)に読み込んでおく「バッファリング」が行われるが、今回の取り組みではトラフィックコントロール装置からパケット送信のペースを調整することで、バッファリングデータの量をコントロールし、契約の通信容量を有効に利用することが可能だという。