Web会議サービス「Zoom」セキュリティに関連する複数の改善が 「Zoom 5.0」アップデートで有効に
Web会議サービス「Zoom」を運営する米Zoom Video Communicationsは4月22日(現地時間)、セキュリティに関連する複数の改善を発表した。近日中にリリースする「Zoom 5.0」アップデートで有効になる。
「Zoom」は、手軽にビデオ会議を実現できるとして人気を集めているサービス。リンクを共有するだけでビデオ会議を開始可能で、参加者はアカウント不要。無料プランでも25人までの同時接続が行えるハードルの低さが魅力だ。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響でリモートワーク・オンライン学習が広まるなか、2億人を超えるユーザーを集めるなど注目を集めていたが、同時に多くのセキュリティ問題が指摘されていた。
同社はこれに対し、今月に入って「Zoom」のクライアントを積極的にアップデート。セキュリティ関連の機能を集約した[セキュリティ]アイコンを新設し、本来参加を想定していない第三者が“Zoom”ミーティングに参加して荒らし行為を行う“Zoombombing(Zoom爆撃)”として、ミーティングへ参加できるユーザーを管理する“待機室”機能を無償アカウントでも既定で有効化するとともに、特定のデータセンター地域をオプトアウト(選択を外す)または、オプトイン(選択する)が設定できる機能、特定地域(国)のサーバーを経由して接続されるのを好まないユーザーのためにルーティングを制御する機能を導入した(有料アカウントのみ)。
加えて、「Zoom 5.0」では、256bitの“AES-GCM”による暗号化がサポートされるとのこと。このアップグレードにより、ミーティングやビデオウェビナー、通話データの機密性が確保されるほか、改竄の防止が保証されるとしている。ただし、参加者すべてが「Zoom 5.0」へアップグレードするのを待つ必要があるので、AES 256-bit GCM暗号化がシステム全体で標準化されるのは5月30日になる見込みだ。
「Zoom」クライアントアプリ(Windows/Mac/Linux)の最新版は現在、21日リリースのv4.6.12。「Zoom 5.0」は近日中に利用できるようになる。
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