コンビニの人手不足対策、来春からローソンは深夜のレジ無人化
コンビニエンスストア大手のローソンは、来年の春から首都圏の数店舗で、深夜(午前0~5時)にレジを無人化する実験を始めると発表した。支払いはスマートフォンの専用決済アプリを利用。事前に専用のアプリを入れたうえで、客がスマートフォンで購入したい商品のバーコードを読み取ると電子決済サービスを通じて会計を済ますことができ、レジを通す必要はない。
人手不足が深刻化する中、深夜に働く人の数を減らしつつ、24時間営業を維持することが狙いで、「最新のIT技術の活用によって24時間営業の利便性を維持する」と、ローソンの竹増貞信社長は語った。
実験は既存店を改装して行う予定。深夜は現金支払いを受け付けず、出入り口に認証装置を置き、アプリ利用者だけが入店できる。買い物客が商品のバーコードを自らスマホで読み取り、支払いまで済ませるという流れだ。店舗には朝からの営業に備えて商品整理などを行う店員がいるが、無人レジで省力化。ニーズや課題を見定め、全国の店舗へ広げるという。
決済アプリは来店客の利便性も大きく高める。「レジが混み合う出勤前や昼休みの時間帯も、スムーズな買い物が可能になる」と竹増社長はいう。店側にも混雑を嫌う客の取り逃しを避けられる利点があり、無人化実験とは別に来春以降の全店導入を目指すとのこと。
竹増社長は「コンビニが買い物の貴重なインフラとなっている地域もある。少人数でも店を回せるよう、効率化をさらに進めたい」と話す。
人手不足が課題になっている一方で、24時間営業のニーズはさらに高まっている。デジタル技術の活用で店舗の効率化を進め、24時間営業を継続させるためにも、深夜に働く従業員の数を減らし、作業の負担軽減につなげていって欲しい。