シャープ、東芝のパソコン事業買収 報道に両社がコメント発表
シャープが東芝のパソコン事業を買収する方針を固めたと報道されている件で、両社は5日、「本日開催予定の取締役会にて審議する予定」とコメントを発表した。
シャープは報道について、「当社の発表に基づくものではありません」とした上で、「当社は2017~2019年度中期経営計画の実現に向けて様々な検討を進めており、本件につきましては、本日開催予定の取締役会にて審議を予定しております」とコメント。
一方、東芝も、「当社は、パソコン事業につきまして、事業の持続的発展に向け、様々な選択肢を検討し、同社(シャープ)とも協議を行ってまいりました」として、シャープ同様、本日開催予定の取締役会で審議するとコメントしている。
シャープは、東芝子会社で「ダイナブック」ブランドを展開する東芝クライアントソリューションの株式の過半数を取得する方針で、買収額は50億円前後になる見通しだ。
1985年に世界で初めてノートパソコンを発売した東芝は、一時、世界シェアのトップに立ったが、近年は中国や台湾メーカーとの競争で販売が低迷。パソコン事業の売却を模索していた。
一方、シャープは8年前、採算が悪化したパソコン事業から撤退したが、台湾の「鴻海精密工業」の元で再建が進んでおり、パソコン事業に再参入し、新たな収益源にしたい考えだ。