スマホ決済「7pay」9月末で終了へ、提供開始わずか3カ月 継続困難
セブン&アイ・ホールディングス(HD)は、不正アクセスが発生したスマートフォン決済サービス「7pay」を9月末で終了すると発表した。同サービスは7月1日に提供開始したが、わずか3カ月で撤退する異例の結末となった。
セブン&アイHD傘下のセブン・ペイが運営するバーコード決済サービス「7pay」については、サービス開始直後に発生した一部アカウントに対する不正アクセスについて、「セキュリティ対策プロジェクト」を立ち上げ、被害状況の把握と発生原因の調査を進めるとともに、今後の対応等を含めた検討を重ねてきたという。
そして同社は、同プロジェクトにおける検討結果を踏まえ、(1)7payについて、チャージを含めて全てのサービスを再開するに足る抜本的な対応を完了するには相応の期間を必要とすると想定されること、(2)その間、サービスを継続するとすれば「利用(支払)のみ」、という不完全な形とせざるを得ないこと、(3)同サービスに関し、ユーザーは依然として不安を抱えていることから、現在の7payのサービススキームに基づきサービス提供を継続することは困難であるとの結論に至り、サービスの廃止を決断したという。7payのサービスは、9月30日24:00をもって終了する。
不正チャージおよび不正利用の双方を含む被害者数は、7月31日17時時点で808人、被害金額は38,615,473円。セブン・ペイは被害金額のすべてを補償するという。
なお、同社は7payのサービスを廃止する一方で、キャッシュレス化への社会的ニーズはきわめて高く、そのニーズへの対応は今後ますます重要性を増していくとして、同グループ外部の様々な決済サービスとの連携を積極的に推進することでキャッシュレスサービスを提供していく方針だとしている。
