【業界トピックス】ソフトバンクはスマホ実効速度の計測結果を発表、下り実効速度は42.5~76.6Mbpsに

ソフトバンクはスマホ実効速度の計測結果を発表、下り実効速度は42.5~76.6Mbpsに

 ソフトバンクは全国10都市1,500地点でのスマートフォンの実効速度の計測結果を12月30日に公開した。これは昨年7月に総務省で制定された「実効速度に関するガイドライン」に基づいて実測されたものであり、2015年内に公表することが求められていた。

 キャリアに実効速度の公開が求められた背景には、キャリアが宣伝するベストエフォートの速度と実際にユーザーが使用する実行速度が乖離がみられ、この点において「思ったほどの通信速度が出ない」といったスマートフォンやモバイルデータ通信に係る苦情が増加していることがある。そこで総務省が計測方法、計測場所、集計方法などを定めた「実効速度に関するガイドライン」を作成し、ドコモ、KDDI、ソフトバンクに対して実効速度の計測を求めた。今回公開された内容はこのガイドラインに応じたものとなっている。

 計測条件は以下の通り。

計測方式
 計測員による実地調査方式

計測場所
 政令指定都市、県庁所在地(東京都特別区を含む)を人口規模で3つに分類(「人口100万人以上」「人口50万人以上100万人未満」「人口50万人未満」)し、各分類から各々3都市および東京都特別区を選定し、合計10都市(1,500カ所*)をランダムに選定。*全国10都市から300メッシュ(1メッシュ:500m四方)×5地点=計1,500カ所
 今回計測が実施されたのは札幌市、青森市、新潟市、千葉市、東京23区、静岡市、名古屋市、大津市、高松市、福岡市の10都市。

計測時間
 「オフィス街・繁華街メッシュ」は正午から午後6時、「住宅街メッシュ」は午後3時から午後9時までの時間内

計測回数
 1地点で3回計測

計測項目
 上り/下りの通信速度

集計方法
 同一地点で3回計測した結果から平均値を算出し、全地点のデータのばらつきを視覚的に表現するため、 集計結果を「箱ひげ図」で表記

計測ツール
 米国FCCが公開する計測ソフト(スマートフォン等の携帯端末用)をベースに、総務省が実証時に作成した計測ソフトを活用

測定端末
 iPhone6s、AQUOS Xx

計測時期
 2015年11月~12月

 下りの実効速度は42.5~76.6Mbps、上りの実効速度は16.0Mbps~26.1Mbpsとなった。先に公開したNTTドコモ、KDDIよりも速度は遅くなっているが、この2社の速度はこれまで調査会社等の第3者が公開してきた速度よりもかなり速い傾向にあったため、ソフトバンクの数値はやや現実的な速度であると言えよう。ただしソフトバンクもOS別の全1,500地点の集計を出しておらず、キャリアによって数字の出し方が異なる点は、今後の総務省のこうした取り組みの課題となってくるだろう。
 ソフトバンクのページにて全1,500箇所の詳細な計測場所、時間、実効速度は公開されているので、自分の行動エリアの実効速度は確認してみるといいだろう。

「総務省実効速度調査」測定方法/測定結果:http://www.softbank.jp/mobile/network/explanation/speed-survey/

http://www.denpanews.jp/

この記事をSNSシェア

REPORT
関連レポート