ドコモ、IoTサービスに利用可能なLPWA対応IoTゲートウェイ機器の実証実験を開始
NTTドコモは、IoT機器から取得した情報を、IoTに最適な無線技術「Low Power Wide Area(LPWA)」通信で集約し、低カテゴリLTE通信でクラウドへ送信することを可能とするLPWA対応IoTゲートウェイ機器を開発し、実証実験を行う。期間は2016年11月15日から約1年間を予定している。
本実験では、LPWA対応IoTゲートウェイ機器を対象として、IoT機器からLPWA対応IoTゲートウェイ機器までの通信距離を数kmとする広域通信、さらにLPWA対応IoTゲートウェイ機器1台に対するIoT機器の接続台数を100台規模とする大量接続について検証するほか、電池駆動で10年以上の長期稼働を実現するために、低カテゴリLTE通信のカテゴリ1や、カテゴリ1に省電力技術eDRXを組み合わせた構成、さらにはカテゴリM1、カテゴリNB1を活用して、省電力への効果の確認も行う。
現在、IoT機器から情報を集約するためのLPWA通信には複数の規格があり、今後もさらに技術革新が見込まれる。そういった中で、ユーザーが新しいIoTサービスを柔軟により早く利用できるように、LPWA通信を含む異なる規格の無線通信からの情報を自営網として構築したネットワーク内で集約し、低カテゴリLTE通信で公衆網にてクラウドへ情報を送信することが可能なIoTゲートウェイ機器の有用性・実現性を検証する。また、今後異なる複数のLPWA通信に対応したIoTゲートウェイ機器の提供を視野に入れた開発も実施していく。
ドコモは、LPWA対応IoTゲートウェイ機器に関する技術を確立することにより、水田センサや畜産センサを用いたスマート農業、マンホールセンサを用いたスマートシティ、駐車場センサを用いたスマートパーキング、自動販売機センサを用いたスマートマーケティングのほか、道路・橋梁・鉄道のインフラ監視や河川の防災監視等、屋外や広範囲にIoTを活用したサービスを必要とする法人が、迅速にIoTネットワークを構築することが可能になるとしている。また、本実験を通じて、LPWA対応IoTゲートウェイ機器に適用可能な低カテゴリLTE通信技術を2017年度中にドコモネットワークへ導入することを目指す。
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