ドコモなど3社、製造業向けIoTサービス「OMNI edge」来春商用化で検討開始、機械の故障予兆検知
THK、NTTドコモ、シスコシステムズは、製造業向け予兆検知アプリケーション「OMNI edge」を構築し、2019年春の商用化をめざして検討を開始する。商用化に先立ち、2019年2月より50社を対象とした無償トライアルを実施する。
THKは製造業における課題を解決するため、現場の装置に後付けが可能な専用センサにより主要部品であるLMガイドの損傷状態をデータとして取得し、可視化できる技術「THK SENSING SYSTEM」を開発した。同技術は製造装置全体ではなく、故障要因となる主要部品の状況を直接、計測・診断することで、損傷部分を特定することが可能になるという。
3社は、「THK SENSING SYSTEM」に加えて、シスコのエッジコンピューティングルータ、もしくはスマートフォンに集約したデータを、ドコモのモバイル回線を介してセキュアに収集することにより、故障予兆検知の実現に向けたTHKの新サービス「OMNI edge」として提供することを検討する。「THK SENSING SYSTEM」で取得したデータを用いることで、LMガイドの状態診断や装置の予兆保全を可能とするアプリケーションとして提供することをめざす。
「OMNI edge」の最大の特徴としてIoT化に必要なデータ収集・蓄積・分析といった設計・構築作業を自動化することで、IT担当者不在の製造現場でも簡単かつ短期間での導入を可能とし、保守運用に関してもトータルサポートを実施することで負担軽減をめざすとしている。