ビッグローブ「SIM替え」市場に注力、新ロゴも発表で有泉社長「ブランド再構築したい」
ビッグローブ(BIGLOBE)は28日、KDDI傘下に入って初めての説明会を開催し、同社の事業方針や新サービスを発表した。コーポレートロゴも一新し、事業者名も、従来提供してきたSIMやスマートフォンなどのモバイル事業を統合した新ブランド「BIGLOBEモバイル」に変更するほか、人気俳優を起用した新CMも展開する。
ビッグローブは、1986年にパソコン通信のPC-VANをはじめ、1996年にはインターネットサービス「BIGLOBE」を開始。2007年にはMVNO事業に参入した。同社代表取締役社長の有泉健氏は、「業界をけん引してきたノウハウをモバイル事業に活用している」と語り、利用者からは「BIGLOBEなら安心・安全だという理由で選ばれている」と、同社の高いブランド力をアピールした。同氏は、2000年から16年間、KDDIで法人ソリューション事業を担当し、今年1月31日にビッグローブの社長に就任。今回が初めての登壇だ。
有泉氏は、続いて、誠実さとやさしさをシンプルな直線と曲線で表現したという新たなコーポレートロゴを発表。また、「BIGLOBEモバイル」へのサービスブランドの一本化と、「SIM替え」市場のポテンシャルを狙った戦略シフトについて説明した。約2年ぶりの記者説明会となったビッグローブ。有泉氏は、「2年間ほとんど広告宣伝ができていなかった」として、今回のCM展開について「もう一度、自社の商品を磨くことでブランドを再構築したい」と、その狙いを語った。
今後注力していく市場として発表された「SIM替え」は、使用するスマートフォンはそのままに、「BIGLOBEモバイル」のSIMに差し替えることで、より安価な料金で利用できることをアピールしたもの。有泉氏は、同社の強みとして、「家族で節約」「動画・音楽を気兼ねなく」「簡単・安心のSIM替え」という3つのポイントを紹介。とくに2つ目の「動画・音楽を気兼ねなく」に関しては、音声通話SIMで3ギガ以上のプランと、特定の動画や音楽サービスの利用にかかる通信量がカウント外となる「エンタメフリー・オプション」を合わせて簡単に申し込める「エンタメSIM」を発売する。
同社では、これまで、YouTubeやSpotify、AbemaTVなど、特定の動画・音楽サービスの利用にかかる通信量をカウントしないオプションサービス「エンタメフリー・オプション」を提供してきたが、今回開始する「エンタメSIM」は、専用ページからBIGLOBEモバイルを申し込むときに、音声通話SIMと「エンタメフリー・オプション」が自動的に選択され簡単に申し込むことができる。「エンタメSIM」は、音声通話SIMの3ギガ、6ギガ、12ギガ、20ギガ、30ギガプランで利用できる。2018年2月4日までに申し込めば、24カ月間、100円引きの月額1980円で利用できるキャンペーンも開始する。