楽天、次世代ネットワークの試験施設 「楽天クラウドイノベーションラボ」を設立
楽天モバイルネットワークは、情報、通信、テクノロジー分野におけるデジタルソリューションサービスを提供するTech Mahindra Limited(テックマヒンドラ)と連携し、次世代ネットワーク(4G/5G)の大規模な試験基盤を保有する施設「楽天クラウドイノベーションラボ」を設立したと発表した。
「楽天クラウドイノベーションラボ」の設立は、2018年10月に両社で締結した、次世代ネットワークに特化した試験施設の設立に関する合意に基づいている。
同ラボのインフラストラクチャーは、楽天モバイルネットワークのエンドツーエンドの完全仮想化クラウドネットワークを再現しており、試験は網羅的に自動化されているため、イノベーションの加速を可能する。
また、エンドツーエンドの試験設備を使用することでバグの早期発見を行い、品質の高いソフトウェアを継続的に商用ネットワークへ提供することを実現するという。
開発から新サービス提供まで長い時間と高いコストをかけて商用ネットワークに展開する一般的な手法に比べて、小規模なソフトウェア機能単位で、短期間で自動的に試験を繰り返す手法を採用することで、試験期間の短縮とコスト低減、新サービスを展開したときに起こる通信ネットワークの不具合の低減が実現できるとして、高品質で安定したサービスを継続的に提供することが可能になるとのこと。
同ラボには、拡張性のあるネットワークトラフィックシュミレーション機能を備えた仮想化されたRAN(無線アクセスネットワーク)、モバイルエッジコンピューティング、仮想化されたEPC(進化型パケットコア)やIMS(IPマルチメディアサブシステム)のコアシステム、OSS(運用支援システム)、BSS(ビジネスサポートシステム)が含まれており、ネットワーク全体の包括的なエンドツーエンドの検証を可能にする。
また、新機能の商用化に向け、商用ネットワークと同一の環境において継続的に試験を繰り返すことができる全経路の実装を自動化している。DevOpsを活用しているため、自動的に新機能やテクノロジーの検証と統合を迅速に繰り返すことができ、楽天モバイルネットワークが早期にこれらを商用サービスに展開することを支援するという。
楽天モバイルネットワークは、同ラボを活用して「5Gレディ」な次世代ネットワークの構築に向けた試験を実施し、ユーザーに利便性の高い革新的な体験を提供することを目指すとしている。