【業界トピックス】 ファーウェイとNTTドコモ、5G無線技術のトライアルに成功 世界初

ファーウェイとNTTドコモ、5G無線技術のフィールドトライアルに成功 世界初

 ファーウェイ(華為技術)は、 このたび、 世界で初めて第5世代携帯電話(5G)ネットワーク向け無線アクセス技術に関する大規模フィールド・トライアルに成功したことを発表した。

 株式会社NTTドコモと共同で実施した同フィールド・トライアルは、中国・四川省成都市に設けられた専用の屋外試験場で実施した。6GHz以下の周波数帯を用いたマクロセル環境で、24のユーザ・デバイスへの同時ストリームを実現する大規模なマルチユーザMIMO(MU-MIMO)技術の検証に世界で初めて成功した事例となったほか、ファーウェイが提唱する5G向け新無線インターフェース技術であるSCMA(Sparse Code Multiple Access)技術とFiltered-OFDM技術をひとつの5Gプロトタイプ装置に実装し、屋外環境でのパフォーマンスを検証する初の機会となったとのこと。

 100MHzの超広帯域を用いて行われたMU-MIMO技術の検証においては平均で下り1.34ギガビット/秒のスループットを、また下りフレーム瞬間速度では3.6ギガビット/秒のスループットを記録し、シングルユーザMIMO(SU-MIMO)技術を活用したときに比べ、10倍以上の通信速度を記録した。
 このように、今回の5G向けの新しい無線アクセス技術の共同フィールド・トライアルは、世界で進む5Gの標準化と商用化を加速する大きな一歩となりそうだ。

 ドコモ 先進技術研究所 5G推進室長 中村 武宏氏は、以下のようにコメント。
 「世界で初めて大規模なマルチユーザ環境での検証に成功した今回のトライアルは重要なマイルストーンとなりました。業界が一丸となり2020年の5G商用化を目指すなか勇気づけられる成果であり、 ファーウェイとドコモの両チームはこのために多くの努力を払ってまいりました。日本で行う次期フィールド・トライアルでは、さらに目覚しい成果が得られるものと期待しています」。


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