IoT活用の幅が広がるセルラー、通信規格「LTE-M」の提供エリアが全国に拡大し全都道府県で利用可能に
KDDI、沖縄セルラーは、「KDDI IoT通信サービス LPWA」で使用している通信規格「LTE-M」の提供エリアが全国に拡大し、全都道府県で利用可能になったことを発表した。これにより、農場における生育管理や河川の水位監視など、さまざまな分野で幅広い活用が見込まれる。
「KDDI IoT通信サービス LPWA」は、2018年1月に東北エリアの一部から開始した、KDDIの4G LTEネットワークを利用するLPWA 技術を用いた通信サービスで、KDDIの4G LTEネットワークを利用することで安定した通信が期待でき、対応端末があればゲートウェイ機器の設置も不要。
また、ウェブサイト上のサービスポータルから回線の状態確認や一時的な停止・再開、通信データ量の監視など遠隔の回線管理機能をご利用いただけるため、お客さまは、IoTの活用方法に合わせて、柔軟な運用が可能。
◆IoT時代の通信方式LPWA
通信方式は「高速大容量」と「低価格小容量」へ
スマートフォンの通信方式で注目されるポイント「高速大容量」に対し、IoTでは省電力、広いエリア、低コストを実現するLPWA(Low Power Wide Area)の「低価格小容量」が注目されている。
◆LPWAのさらなる普及に向けて
IoT普及の壁となる“電源”と“コスト”
従来のM2M・IoTではスマートホームやコネクテッドカー、自動販売機といった電源確保ができる高価な商材が中心だった。
近年注目されるIoTではウェアラブル端末やさまざま設置環境からのデータ送信を想定したものへと適用範囲が変化しており、コストと電力消費の問題は普及に向けての大きな課題となっている。
◆LTE-Mの特徴
広いカバーエリア、長いバッテリー寿命、低端末コスト
LPWAには幾つかの規格があるが、中でも期待されているのが、KDDIがいち早く提供を始めたLTE-M(LTE Cat.M1)。通信事業者が提供するセルラー系LPWA規格の一つであり、全国に設置されたLTE基地局の周波数の一部を利用して、広域エリアをカバー。
通信速度は1Mbpsと、大量のデータを収集したり、頻繁にデータをやりとりしたりするIoTサービスに適している。しかも低価格で運用でき、例えば「KDDI IoTコネクトLPWA」なら1回線当たり月額40円(税抜)からの利用が可能。