J.D. パワー、モバイルルーター/ワイヤレスホームルーターサービスの顧客満足度調査
J.D. パワーは、2021年モバイルルーターサービス顧客満足度調査及び2021年ワイヤレスホームルーターサービス顧客満足度調査の結果を発表した。
同調査はインターネット接続にモバイル回線を使用する「Wi-Fiルーター」によるデータ通信サービスを対象とし、バッテリー駆動の持ち運び型の「モバイルルーター」と自宅での据え置き利用を前提とした「ワイヤレスホームルーター」の利用者に実施している。
■コロナ禍で回線負荷の高いサービスでの利用が継続、通信品質の改善・向上がより重要に
本年の調査は新型コロナウイルスの感染拡大から1年以上が経過した今年4月下旬から5月中旬にかけて実施した。昨年調査(2020年5月発表)で前年からの「通信品質・エリア」に対する満足度の低下が確認されていたが、モバイルルーター、ホームルーターともに今回も大きな改善は見られず、全体では昨年並みの満足度水準に留まった。
モバイルルーター、ホームルーターの利用内容をみると、昨年同様、9割を超えるユーザーが「動画や映像サービスの視聴/投稿」、約8割が「オンラインストレージ」の利用といったデータ通信量の大きいサービスを利用しており、ほとんどのユーザーが回線負荷の高いサービスを引き続き利用していることが確認できた。
また、約3割のユーザーが「ビデオ通話/WEB会議ツールを使っての知人などとの通話」で利用しており、2割のユーザーが「テレワーク」で利用しているという結果となり、コロナ禍において一定数のユーザーが、リアルタイム性がより求められるオンラインによる通話・会議ツールも使用していると推察される。加えて、モバイルルーターについては、外出先では使わずに「自宅のみ」で利用しているというユーザーが昨年から増加しており、コロナ禍での自宅時間で利用される傾向がさらに加速していることがうかがえる。
モバイルルーター、ホームルーターともに、スマートフォンのみならず、パソコンやタブレット、テレビ、ゲーム機等、自宅内での様々な機器から接続して使用されており(下図参照)、新型コロナウイルスの感染拡大以降、従来以上に生活に欠かせないものとなっていると考えられる。光ファイバー等の固定インターネット回線サービスや昨年開始された携帯電話の5Gサービス等、ユーザーのインターネット接続環境の選択肢が多様化していく中、今後の通信品質の満足度向上は不可欠とも言える。同調査では、モバイルルーター、ホームルーターともに通信品質の満足度が低いユーザーは、この先も引き続きモバイルルーター、ホームルーターでインターネットを行いたいという意向が減少する傾向が見られている。
今後のモバイルルーター、ホームルーターの市場維持・拡大に向けては、工事不要といった手軽さという特徴を活かしながら、あらゆる機器・サービスでインターネットが使われるという時代に合わせたサービス設計がより必要となろう。安定したインターネット接続環境がこの先も益々求められていく中、モバイルルーター、ホームルーターにおいても次世代通信規格(5G)の活用等、通信品質の更なる向上が期待される。
■J.D. パワー 2021 年モバイルルーター/ワイヤレスホームルーターサービス顧客満足度 No.1 を発表
総合満足度ランキングは下記の通り。
【モバイルルーターサービス顧客満足度調査】(対象6ブランド)
第1位:NTT docomo(616ポイント)
3年連続の総合満足度第一位。「通信品質・エリア」「端末・オプションサービス」「手続き・サポート対応」の3ファクターで最高評価。
第2位:楽天モバイル(586ポイント)
第3位:SoftBank(576ポイント)
【ワイヤレスホームルーターサービス顧客満足度調査】(対象3ブランド)
第1位:UQ WiMAX(553ポイント)
3年連続の総合満足度第一位。「各種費用」ファクターで最高評価。
第2位:au(547ポイント)
第3位:SoftBank(520ポイント)
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