【業界トピックス】KDDI、訪日観光客向け「多言語音声翻訳システム」の社会実証、沖縄のタクシーで開始

KDDI、訪日観光客向け「多言語音声翻訳システム」の社会実証、沖縄のタクシーで開始

 KDDI、KDDI総合研究所、沖縄県ハイヤー・タクシー協会、沖縄セルラーは、沖縄県のタクシーにおいて、多言語音声翻訳システムを活用した訪日外国人向け社会実証を開始した。KDDIとKDDI総合研究所は、2015年11月から鳥取県の訪日外国人向け観光タクシー、2016年12月から東京都の「東京観光タクシー」において、多言語音声翻訳システムを活用した社会実証を行っており、今回が3回目の社会実証となる。
 
 タクシーに搭載される多言語音声翻訳システムは、後部座席に設置されたタブレットならびにマイクと、運転席に設置されたマイクを通して行われた会話を、クラウド上にある多言語翻訳プラットフォームによって目的の言語に翻訳する。
 今回の社会実証では、新たにGPS情報が用いられ、地域ごとの辞書の切り替えが可能になる。これにより、同音異義語や地域により読み方の異なる固有名詞が識別され、音声翻訳システムの精度が向上するという。
 
 沖縄県の外国人観光客は、沖縄発着航空路線の拡充や、クルーズ船寄港の回数が増加したことなどから、2017年度上半期に過去最高の約150万人、昨年比で約21%増と増加傾向にあり、タクシー運転手と外国人観光客のタクシー内での円滑なコミュニケーションに対するニーズが高まっている。
 KDDIとKDDI総合研究所は、訪日外国人旅行者の満足度や安心感の向上、旅行者数増加やリピート率の上昇、観光による地域経済への波及に向けて、今後もICTを活用した取り組みを進めていくとしている。

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