NTTと東京メトロ、駅や電車の混雑緩和で協業
東京地下鉄(東京メトロ)と日本電信電話(NTT)は、「インフラの安全・安定性の向上」、「移動の円滑性向上」、「東京の魅力・活力の共創」の3つのテーマに沿って協業を推進していくことで合意した。
東京メトロは、中期経営計画「東京メトロプラン2021」の一環として、鉄道インフラ保全業務における設備状態監視の充実など新技術の開発・導入や、来年夏の大規模スポーツイベント期間中の輸送対応、輸送サービスの改善、新たなモビリティサービスの実現に向けた取り組みなど「安心の提供」「持続的な成長の実現」「東京の魅力・活力の共創」に取り組んでいる。
一方NTTグループは、中期経営戦略「Your Value Partner 2025」の一環として、情報通信インフラ保全業務に対するデジタル技術の活用や、モバイルデータを活用した企業のデジタルマーケティングや地域の経済振興の支援、AI・IoT技術を活かしたスマートモビリティの提供など、自らのデジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組むと共に、パートナー企業のDXのサポートを行っている。
両社は今回、それらの取り組みをさらに加速するとともに、各社が保有するデータや技術の相互活用、新たなサービスの共同開発などを通じて東京の魅力・活力を高め、働きやすく、暮らしやすく、楽しんでもらえる東京を共創することを目的として協業したとしている。
具体的な取り組みとして、「インフラの安全・安定性の向上」のテーマでは、「両社それぞれのフィールドで培われた設備保全のノウハウと独自開発技術を融合し、更に大きな価値を持った次世代保全技術の創出を模索」、「同技術についてPoC(Proof of Concept~実証実験)を協業により行い、実現性を検証」を行う。
「移動の円滑性向上」では、「駅や路線におけるお客様の移動動向の把握及び混雑予測の高精度化を検証」、「大規模イベント時の円滑な輸送サービスの提供等、交通需要マネジメント(TDM)における活用領域拡大」を、また「東京の魅力・活力の共創」では、「東京都心を網羅した交通ネットワークを構築し、シームレスな移動体験を提供」、「健康的な朝活通勤スタイルを提案し、沿線企業の健康経営等をサポート」、「東京の魅力的なエリアを発信し、周遊促進をサポート」といった取り組みを行うとしている。