NTTドコモが仲裁裁定受領、タタ・サンズに1,300億円の損害賠償命令
株式会社NTTドコモが保有するインドの通信事業者Tata Teleservices Limited(以下、TTSL)の株式に係る仲裁手続について、ドコモはロンドン国際仲裁裁判所(London Court of International Arbitration)より仲裁裁定を受領したことを発表した。
裁定は、タタ・サンズに株主間協定の義務の不履行があったとのドコモの主張を認め、タタ・サンズに対し、ドコモが保有TTSL全株式と引き換えに、ドコモの請求額全額である約1,172百万米ドル(約1,300億円)※2 の損害賠償を命じた。
ドコモは、2014年7月7日(月)にTata Sons Limited(以下、タタ・サンズ)に対して、ドコモ、TTSL及びタタ・サンズとの間で締結した株主間協定に基づき、ドコモ保有のTTSL全株式を取得価格の50%(総額約725億ルピー[約1,172百万米ドル]※1 )又は公正価値のいずれか高い価格で売却できる買い手の仲介をタタ・サンズに要求する権利(オプション)を行使。
その後、ドコモはタタ・サンズとの間で保有するTTSL全株式の売却に関し協議を重ねたが、タタ・サンズにより株主間協定に従った義務の履行がなされなかったことから、当該義務の履行を求め、株主間協定に基づき2015年1月3日(土)に、ロンドン国際仲裁裁判所に仲裁の申立を行っていた。
なおドコモは、本件に伴う2016年度の業績への影響は、タタ・サンズによる損害賠償の履行及び保有TTSL株式の引き渡し時期等が不確定であることから、現時点では未定としている。
※1 1ルピー=0.0161米ドル(2014年12月3日(水曜)=オプションの確定時点)
※2 1米ドル=110.94円(2016年5月31日(火曜)時点)
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