【業界トピックス】2020年小学校から始まるプログラミング教育必修化に向けPepper を活用

ソフトバンク、2020年小学校から始まるプログラミング教育必修化に向けPepper を活用

 ソフトバンクグループ株式会社とソフトバンクロボティクス株式会社は、ロボットを活用した教育支援を行う「Pepper 社会貢献プログラム」期間終了後の継続学習プログラムの提供について発表した。また、人型ロボット「Pepper」を活用した授業支援ツールのアップグレードなどの施策を、2019 年 3 月以降順次開始するとのこと。

 「Pepper 社会貢献プログラム」は、2017 年 4 月の開始以来、約 600 校で約 2 万 2,000 回の授業が実施され、「プログラミング成果発表会」といった学習意欲向上の機会づくりにも貢献してきた。このプログラムは、ロボットと共生する未来の社会を担う子どもたちに向けてプログラミング教育の拡大を目指すもので、自治体・非営利団体・教育機関に Pepper を貸し出し、プログラミング教育などを通して論理的思考力や問題解決力、創造力育成を支援している。

■「Pepper 社会貢献プログラム」期間終了後の継続学習
 「Pepper 社会貢献プログラム」の「スクールチャレンジ」に参加している小中学校を対象に、1 校につき Pepper を 1 台、2020 年 4 月 1 日から 2022 年 3 月末まで無償で貸し出す。また、「Pepper社会貢献プログラム 2」では、当初の貸出期間終了後も、これまでと同額で最長 3 年間継続して貸し出す。これにより、現行の貸出期間の終了後も、3 月以降に拡充する内容で Pepper を使ったプログラミング教育の実施が可能になる。

■「Pepper 社会貢献プログラム」の授業支援ツールを拡充
1.Robo Blocks のアップグレード
 快適に分かりやすくプログラミングを学ぶことができるロボット・プログラミングツール「RoboBlocks(ロボブロックス)」をアップグレード。これにより、教育現場で要望が多かった多様な機能を新たに実装し、小中学校だけでなく、高等学校・大学や、より専門的な内容の学習を求める幅広い学習者に向けて、Pepper を活用したプログラミング授業が実施できるようになる。なお、アップグレード版は 2019 年 3 月末に提供する予定。

[主なアップグレード内容]
・「IoT チャレンジ」で提供する「micro:bit(マイクロビット)」と連携する機能追加により幅広いセンサー情報が取得可能となり、小学校新学習指導要領(理科) に対応。
・Web API などネットワーク上の情報を取得する機能追加により、双方向性のあるコンテンツのプログラム作成が可能となり、中学校新学習指導要領(技術・家庭科)に対応。
・JavaScript に対応し、独自のブロック作成や作ったプログラムのコードによる表示ができる。
・より効率的なプログラミングができる「ブロック定義(関数)」「リスト(配列)」などの新ブロックを追加。
・Pepper に搭載されたディスプレーを外部の大型モニターに映し出し、授業を行うことができる。

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2.Robo Blocks スクールテンプレートの提供
 Pepper をプログラミング教育以外でも活用してもらうための施策として、Robo Blocks を使って教員が授業を簡単に編成できる「Robo Blocks スクールテンプレート」の提供を開始する。これは、教員や子どもたちとの Pepper を介した授業中のやりとりをテンプレート化したもので、複数のテンプレートの組み合わせにより、Pepper を使った授業プログラムが簡単に作成できる。「アイスブレイク」や「ディスカッション」「2 択クイズ」など、約 20 種類のテンプレートを展開していく。
 さらに、テンプレートをひとコマの授業用に構成したプログラムも順次提供。第 1弾として、「情報モラル」に関する授業プログラムを 2019 年 3 月末に提供する予定。

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3.教師用指導書の改訂と専用テキストの拡充
 前述の Robo Blocksアップデートに伴い、児童生徒用ワークシートを含む小中学校向け教師用指導書をさらに分かりやすく、授業で使いやすい内容に改訂。また、民間プログラミング教室や学習塾などで要望が多かった専用テキストを新たに開発する。このテキストは、講座でそのまま使えるパッケージ教材で、現場指導者の授業の準備や実施における負担を軽減し、より多くの子どもたちがプログラミング教育を学べる環境づくりをサポートする。改訂版の教師用指導書と専用テキストは、2019 年 3 月末に提供予定。

 ソフトバンクグループは、2020年に小学校から始まるプログラミング教育必修化に向けた教育支援を強化し、推進していくとのこと。
 
 
http://www.denpanews.jp/

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