2011年6月 東日本スマートフォン電波状況実測調査

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■ 仙台、盛岡など東北新幹線沿線では、東日本大震災の影響は見られず。
■ スマートフォンでは、auが最速。特に東北地方部に強み。
■ 首都圏ではNTTドコモ、au、ソフトバンクの3社に大きな差異はなし。
■ データカードでは、下り速度はイー・モバイル、上り速度はUQが最速。

 
 株式会社 ICT総研 (東京都千代田区)は6月4日、東日本エリアにおけるスマートフォンおよびデータ通信カードの電波状況実測調査の結果をまとめた。 携帯電話各社のスマートフォンに加え、イー・モバイルとUQコミュニケーションズ(以下、UQ)のデータ通信カードを使い、東日本エリアの全30測定場所においてデータ通信速度を計測する手法で調査を実施。

 この結果、スマートフォンでは、auが東日本エリア全体の平均で最速(下り0.88Mbps、上り0.70Mbps)となり、NTTドコモがこれに続いた(下り0.79Mbps、上り0.44Mbps)。ソフトバンクモバイルは、「GALAPAGOS」と「iPhone4」の2種類の端末で計測したが、首都圏の中心部(山手線内)では強みを見せたものの東北地方部で苦戦したため、auやNTTドコモに比べると東日本エリア全体の平均速度では劣る結果となった。

 データ通信カードでは、イー・モバイル、UQとも首都圏、東北地方部の別なく満遍なく1Mbps以上の平均速度を計測。まさに「モバイルブロードバンド」の面目躍如と言える。下り速度はイー・モバイル(1.33Mbps)、上り速度はUQ(1.81Mbps)が東日本エリア全体の最速となった。

 今回の調査では、UQが、全30測定場所の中で東北地方の7測定場所で圏外表示になるなど、東北地方部でエリア拡大途上な面が見られる。だが、NTTドコモ、au、ソフトバンクモバイル、イー・モバイルについては、今回調査における東日本エリアの30測定場所全てで電波を測定できた。エリアを網羅するという意味では一段落したと言える。また、今回の東北地方の調査対象が仙台、盛岡など主に新幹線沿線の都市が中心で、東日本大震災で甚大な被害を受けた沿岸部ではないこともあり、今回の調査結果では震災の影響による通信の不通等は見られなかった。スマートフォンだけでなく、タブレット型コンピュータなど、今後は外出先でインターネットに接続する需要が今まで以上に大きくなることが予想される。携帯電話キャリアには、ユーザーの利便性向上に直結するデータ通信環境のさらなる充実を期待する。

*調査期間は、2011年5月14日~20日。全て日中(9:00~17:00)に計測を実施した。
*首都圏は12地点、東北は18地点、東日本全体では合計30地点の鉄道駅を測定場所とした。
*各測定場所において、①駅ホーム、②改札内、③改札外の3箇所でそれぞれ5回ずつ、計15回にわたって速度を計測した。計15回測定した平均値をその測定場所の「平均速度」とした。また、異常値と思われる数値が出た場合には、測定し直した。
*速度測定には、「BNRスピードテスト 画像読み込み版」を利用した。
*速度測定に利用した機種は、NTTドコモ「Xperia arc SO-01C」(下り最大7.2Mbps/上り最大5.7Mbps)、au「htc EVO ISW11HT」(3Gモードのみ利用。下り最大3.1Mbps/上り最大1.8Mbps)、ソフトバンクモバイル「GALAPAGOS 003SH」(下り最大7.2Mbps/上り最大1.4Mbps)および「iPhone4」(下り最大7.2Mbps/上り最大1.4Mbps)、イー・モバイル「D22HW」(下り最大7.2Mbps/上り最大1.4Mbps)、UQコミュニケーションズ「Aterm WM3200U」(下り最大40Mbps/上り最大10Mbps)とした。

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2011年6月 東日本スマートフォン電波状況実測調査

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