- ■ 日本のSNS利用者は2016年末に6,872万人、2018年末には7,486万人へ拡大
- ■ ネットユーザーに占めるLINE利用率は72%、ツイッター 41%、フェイスブック36%
- ■ 利用者満足度1位はLINEで77.9ポイント、インスタグラムが僅差で続く
- ■ インスタグラム利用者の58%が利用時間増加、フェイスブックの利用時間は伸び悩む
- ■ ツイッター利用者のうち41%が100人を超える相手とつながっていると回答
株式会社 ICT総研 (東京都千代田区)は8月16日、2016年度のSNS利用動向に関する調査結果をまとめた。
■ 日本のSNS利用者は6,872万人(普及率69%)、2018年末に7,486万人へ拡大
日本国内におけるSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の利用者(アクティブユーザー)は年々増加しており、2016年末には6,872万人に達する見込みだ。2015年末の国内ネットユーザーは9,943万人と推定されるが、SNS利用者はそのうちの65.3%にあたる6,488万人だった。2016年の年間純増者数は384万人となる見込みで、1ヶ月平均で約32万人の利用者が増加を続けている。
SNS利用者は元々10代~20代の若年層が多かったが、SNS利用が当たり前になってきたことで40〜50代以上の年齢層にも拡大しており、登録者数・利用者数ともに増加傾向が見られる。このまま普及が進めば2018年末には利用者数は7,486万人、ネットユーザー全体に占める利用率は74.7%に達する見通しである。
■ ネットユーザーに占めるLINE利用率は72%、ツイッター 41%、フェイスブック36%
ICT総研が2016年8月に実施したアンケート調査では、4,251人のアンケート対象者のうち約8割の人が「人とのコミュニケーション」を行う目的でSNSや通話・メールアプリを利用していると回答した。全回答者の中で最もこのサービスの利用率が高かったのはLINE(ライン)で72.1%、Twitter(ツイッター)が40.8%、Facebook(フェイスブック)が36.1%、Instagram(インスタグラム)が22.1%、Google+(グーグルプラス)が11.4%、Skype(スカイプ)が10.9%、mixi(ミクシィ)が7.6%、となっている。昨年との比較では、LINEとInstagramの利用率が向上しているのに対してその他のSNSの利用率は伸び悩んでいる。インスタグラムの利用率は昨年の11.4%から倍増しており、今後も引き続き成長が見込まれる。
■ 利用者満足度1位はLINEで77.9ポイント、インスタグラムが僅差で続く
主なSNSの利用者満足度に関するアンケート結果は、LINEの満足度が最も高く77.9ポイント、次いでインスタグラムが僅差で77.8ポイントだった。3位はツイッターで74.0ポイント、4位はスカイプで68.7ポイント、5位はフェイスブックで66.9ポイントである。以下Google+が63.8ポイントと続く。このアンケートでは、コミュニケーションツールとしてのSNSの満足度について聞いているため、mixiのSNSサービスは56.9ポイントに留まった。
■ インスタグラム利用者の58%が利用時間増加、フェイスブックの利用時間は伸び悩む
SNSの利用時間について1年前との比較をしたところ、LINE利用者の52%が、利用時間が増えた(「増えた」「どちらかと言えば増えた」の合計)と回答している。インスタグラムの利用者では、58%に利用時間の増加が見られた。フェイスブック利用者のうち44%が「あまり変わらない」と回答しており、利用時間は伸び悩んでいる。ツイッター、Google+、の利用者も「あまり変わらない」という回答が4割から6割を占めており、利用時間に大きな変化はないようだ。
最近の利用傾向として、LINE利用者はスマホ普及率の増加とともに利用者・利用時間が増えているのに対して、パソコンでの利用者が多かったフェイスブックは利用時間もそれほど伸びていない傾向が見られる。インスタグラムは利用者数、利用時間ともに伸び始めており、今後さらに成長する可能性が高い。
また、1日に1時間以上SNSを利用する人の割合は、LINEが33%、ツイッターが36%と高めであるのに対して、フェイスブックは15%に留まっている。
■ ツイッター利用者のうち41%が100人を超える相手とつながっていると回答
アンケートの結果では、LINE利用者の29%が「100人以上」の相手とつながっていると回答している。ツイッター利用者のうち、100人以上の相手とつながっていると回答した利用者は41%と最も高く、気軽にフォローできるツイッターのサービスの特性が表れている。
これに対してフェイスブックやLINE、インスタグラムの利用者は、つながっている相手の人数が100人未満と回答している人が7割を超えており、知人とのコミュニケーションが中心であると想定される。
人とのコミュニケーションが中心であるこれらのサービスにおいては、実生活上でつながりのあるの相手とのやりとりが多いが、ソーシャルゲーム系のSNSでは、見知らぬ人とのコミュニケーションが活発化しており、今後のSNSサービスのあり方も変わってきそうだ。SNSサービス提供事業者は、知人との通信、有名人との通信、実生活で面識のない人同士の通信など様々なコミュニケーションのあり方を模索しながらサービスの普及を図っており、今後もSNSサービスの多様化とともに利用者数は増加することになりそうだ。
【本資料の調査結果・推計データについて】
* この調査は、SNS運営会社・関連企業への取材結果に加え、インターネットユーザー4,251人へのwebアンケート調査、各種公開資料などをまとめて分析したものである。
* 本資料におけるSNSとは、不特定多数のネットユーザー間の交流を促進する商用サービスとして定義している。
* 本資料における全ての文章、数値、表、グラフデータは、ICT総研スタッフによる取材やアンケート調査、各種文献等を元に当社アナリストが記述・推計したものであり、当該企業や公的機関等の公表値と異なる場合がある。
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