2018年 公衆無線LANサービス利用者動向調査

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  • ■ 2018年度の利用者は5,746万人、2021年度には22%増の7,013万人に拡大
  • ■ キャリア系ではNTTドコモが満足度1位、キャリア系以外ではスターバックスがトップ
  • ■ 移動系事業者の無線LANの利用場所は、「カフェ・飲食店」が49.4%でトップ
  • ■ 海外旅行先で利用したい場所は空港が86.4%、ホテルが83.3%

 株式会社 ICT総研 (東京都千代田区)は10月12日、公衆無線LANサービス(公衆Wi-Fiサービス)市場に関する調査結果をまとめた。
  

■ 2018年度の利用者は5,746万人、2021年度には22%増の7,013万人に拡大

 公衆無線LANサービスの2018年度の利用者数は、前年比14%増の5,746万人になると推計される。内訳は、個人利用者 3,793万人、ビジネス利用者 451万人、訪日外国人利用者 1,502万人である。
スマートフォンのパケット料金を抑えるために低価格・小容量のプランを選択するユーザーが増えた結果公衆無線LANサービスの利用ニーズが高まっていることが増加の要因と考えられる。

 日本では官民一体となって東京五輪や訪日観光客対策としてWi-Fiスポットの増設を進めており、今後も利用者数は増加を続けると見られる。利用者数は、2020年度に6,720万人、2021年度には7,013万人に達する見通しだ。

■ キャリア系ではNTTドコモが満足度1位、キャリア系以外ではスターバックスがトップ

 公衆無線LANサービスは、通信キャリア(事業者)が提供しているものや、施設を運営する企業等のブランド名で運営されているものがある。固定系通信キャリアは、宅内のブロードバンド回線利用者が屋外でも利用できるようにするために公衆無線LANサービスの拡大に注力。一方、移動系通信キャリアは、LTE(4G)などの無線ブロードバンドの混雑状況回避のために公衆無線LAN基地局を増設している。また、通信キャリア以外では、喫茶店やコンビニ、交通機関などでも利用者の利便性や満足度の向上を目的として、公衆無線LAN基地局を設置している。
 ICT総研が実施したWebアンケートの結果では、通信キャリア系のサービスにおいて、NTTドコモが運営するdocomo Wi-Fiが61.7ポイントでトップ、ソフトバンクWi-Fiスポットが58.6ポイントでこれに続いた。KDDIのau Wi-Fi SPOTが57.0ポイント、NTT東西のフレッツ・スポットが54.7ポイントとなった。フレッツ・スポットは既に新規受付を終了しておりサービス縮小が見込まれることから満足度が低下傾向にある。
 一方で、通信キャリア以外が運営するものでは、スターバックスの「at_STARBUCKS_Wi2」が64.9ポイントでトップとなり、羽田空港のHANEDA-FREE-WiFiが63.4ポイントで続いた。流通系事業者が展開するイオンWi-Fiは54.6ポイント、コンビニエンスストアが提供するWi-Fiサービスは、53.0ポイントで満足度は低い結果となっている。

■ 移動系事業者の無線LANの利用場所は、「カフェ・飲食店」が49.4%でトップ

 移動系通信事業者が提供する公衆無線LANの利用場所は、「カフェ・飲食店」が49.4%でトップとなった。「コンビニ・ショッピングセンター」(40.5%)、「駅・空港・SA/PA」(36.1%)、「その他」(26.5%)と比較して、利用率が高い傾向が見られる。通信キャリアが提供する公衆無線LANは、喫茶店やファーストフード店などで利用できることも多いことが、この要因になっていると考えられる。

■ 海外旅行先で利用したい場所は空港が86.4%、ホテルが83.3%

 海外に渡航した日本人に対するアンケートの結果では、海外旅行先で公衆無線LANサービスを利用したい場所は、空港が最も要望が高く86.4%、ホテル内での利用も83.3%の人が利用することを望んでいる。カフェ・飲食店は56.6%、観光地・レジャー施設は43.4%であった。このように日本国内での利用と海外旅行先での利用傾向には大きな違いが見られる。
 日本を訪問する外国人利用者も同様の傾向があることは確実であり、訪日外国人のニーズに応えるために空港、ホテル、カフェ・飲食店でのWi-Fi環境をさらに整備していくことが重要である。

  
  
【本資料における用語の定義】

* 日本在住者の公衆無線LANサービス利用者数: Wi-Fi規格の通信機能を利用した商用通信サービスの利用者数。月に1回以上の利用があるアクティブユーザーで、ユニークユーザー数(個人数)としてカウントしている。公衆無線LANサービスを利用できる環境にあっても屋外でWi-Fi機能を全く利用していない場合は、利用者としてカウントしない。
* 訪日外国人の公衆無線LANサービス利用者数: 直近1年間で1回以上の利用があるアクティブユーザーで、ユニークユーザー数(個人数)としてカウントしている。公衆無線LANサービスを利用できる環境にあっても屋外でWi-Fi機能を全く利用していない場合は、利用者としてカウントしない。


【本資料の調査結果・推計データについて】

* この調査は、公衆無線LANサービス事業者、関連企業への取材結果に加え、インターネットユーザー4,239人へのWebアンケート調査の結果などをまとめて分析したものである。
* 本資料における全ての文章、数値、表、グラフデータは、ICT総研スタッフによる取材やアンケート調査、各種文献等を元に当社アナリストが記述・推計したものであり、当該企業や公的機関等の公表値と異なる場合がある。
* 本資料における全ての文章、数値、表、グラフデータは、資料公開時点のものであり、その後の市場環境等の変化や新たな分析に基づき予測データ等を予告なく変更する場合がある。
* 本資料は報道・ニュースメディア向け資料であり、ICT総研の許可無く、データ、グラフ等を広告および販促活動に利用することを禁止する。
* 本資料に記載された文章、グラフ等を報道、各種ホワイトペーパー、セミナー資料、学術研究資料等に転載する場合は、「ICT総研調べ」「出典:ICT総研」などの表記を加えて下さい。
  
  

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