- ■ スマホユーザーのうち、スマホ1台あたりSIMを2契約しているユーザーは、6.3%。
■ 2契約目SIMのキャリアは1契約目に比べ、楽天モバイル、MVNOの割合が高い。
■ SIM2契約以上のユーザーのうち69.1%が、「料金を節約できている」と実感。
株式会社 ICT総研 (東京都中央区)は11月26日、スマートフォンSIM複数契約実態調査の結果をまとめた。
総務省によると、日本の携帯電話契約数は2024年6月末時点で2億1,605万契約(IoT回線等を含む)。全四半期比0.2%減と、飽和状態にあると見られる。一方、個人でスマートフォンを2台持つことや、SIMを2契約するケースは増えて来ていると見られる。
今回の調査では、個人契約でスマートフォンのSIMを2契約以上しているユーザーの利用実態を把握することを目的とした。調査はWebアンケート形式である。
■ スマホユーザーのうち、スマホ1台あたりSIMを2契約しているユーザーは、6.3%。
20代以上の男女4,113人にWebアンケート調査をした結果、個人契約のスマートフォンを日常的に1台利用しており、SIMも1契約というユーザーは80.3%となった。スマホ1台・SIM2契約のユーザーが4.4%、スマホ2台・SIM2契約のユーザーが6.6%、スマホ2台・SIM3契約のユーザーは1.0%、スマホ2台・SIM4契約のユーザーが0.4%という結果であった。
この結果から、スマートフォンユーザーに占める「スマホ1台あたりSIMを2契約」しているユーザーは、表2に示すように、6.3%となる。
■ 2契約目SIMのキャリアは1契約目に比べ、楽天モバイル、MVNOの割合が高い。
個人契約でスマートフォン1台あたり2契約以上しているユーザーに、利用キャリア(通信事業者)を尋ねたところ、メイン利用SIM(1契約目SIM)の通信キャリアは、NTTドコモ 41.0%、 au 12.5%、UQモバイル 4.9%、ソフトバンク 11.1%、ワイモバイル 7.2%、楽天モバイル 9.7%、MVNO 13.6%となった。メイン利用SIMとしては、NTTドコモの割合が非常に高いことが分かる。
サブ利用SIM(2契約目SIM)の通信キャリアは、NTTドコモ 30.6%、au 17.4%、UQモバイル 5.2%、ソフトバンク 9.8%、ワイモバイル 3.7%、楽天モバイル 15.7%、MVNO 17.6%であった。メイン利用SIMと比べて、NTTドコモの割合が大きく下がり、楽天モバイル、MVNOの割合が高いことが分かる。
当社では、2024年4月に「スマートフォン2台持ち利用実態調査」の結果を発表しているが(https://ictr.co.jp/report/20240419.html/)、この時のアンケートにおけるメインスマホ、サブスマホの利用キャリアの比率に近い結果となっている。
■ SIM2契約以上のユーザーのうち69.1%が、「料金を節約できている」と実感。
個人でSIMを2契約以上しているユーザーに、「料金を節約できているか」の実感を尋ねたところ、69.1%のユーザーが、「SIMを1契約のみ利用する場合と比べて、2契約以上することで携帯電話料金を節約できている」と回答した。データ利用する場合には料金の安いSIMに切り替えるなどにより、料金の節約を実感できているユーザーが多いことが読み取れる。
今後、個人でスマートフォンのSIMを2契約以上するユーザーは増える可能性がある。ICT総研では今後も、携帯電話やスマートフォンの「利用実態」、「料金」、「つながりやすさ」、「通信速度」など、ユーザーにとって参考・指標となる調査データを定期的に発信していく方針である。
* 本資料における全ての文章、数値、表、データは、アンケート調査実施時点のものである。
* Webアンケートの回収数は4,113件。2024年11月18日~25日に実施した。
* 本資料に記載された文章、グラフ等を報道、各種ホワイトペーパー、セミナー資料、学術研究
資料等に転載する場合は、「ICT総研調べ」「出典:ICT総研」などの表記を加えて下さい。