【業界トピックス】情報格差の解消へ、土佐清水市とエージェントが地域DXで連携

情報格差の解消へ、土佐清水市とエージェントが地域DXで連携

高知県土佐清水市と株式会社Agentは2025年5月19日、地域社会DX推進すのための包括連携協定を締結する。この協定は、特に地域における通信サービス店の減少によって深刻化するデジタルデバイドの解消を目指すものだ。

今回の協定により、株式会社Agentは市役所内に相談カウンターを設置。特定のキャリアに縛られず、誰でもスマートフォンの操作や料金プランの見直し、設定などについて相談できる体制を整える。また、同社が運営するスマホ料金見直しサービス「ぴたスマ」のノウハウを活用し、住民向けのスマホ教室や料金相談会も開催予定だ。これにより、高齢者やデジタル初心者が安心してICTを活用できる環境を目指す。

背景には、全国の市区町村の4割以上がキャリアショップのない「空白地域」となっている実態があるという。土佐清水市でも、スマートフォンの利用やデジタルサービスの利用が進まないことが課題となっていた。さらに、2025年には国勢調査が予定されており、スマートフォンからの回答率向上も自治体の重要なDX推進課題の一つとなっている。

協定の主な連携事項には、住民サービスの質の向上や行政事務の効率化、地域課題の解決、情報通信インフラの整備、市内事業者のDX化支援などが含まれる。今後は巡回型のスマホ教室や相談会を通じて、住民のデジタルリテラシー向上を図るとともに、防災や健康管理、地域通貨、行政情報発信などのアプリ活用も推進していく方針だ。

株式会社Agentの四宮社長は「中立的な立場でスマホの料金相談や乗り換えサポートを行う『ぴたスマ』と、スマホの使い方を丁寧に支援する『よろず相談所』のノウハウを活かし、誰ひとり取り残さない地域DXを実現したい」とコメント。土佐清水市の程岡市長も「デジタル技術の活用は、人口減少や高齢化など地域課題の解決に不可欠。協定を通じて住民サービスの質向上と地域DXの基盤づくりを進めていく」と抱負を語った。

地域に根差したデジタル支援のモデルケースとして、今後の展開が注目される。

関連リンク:土佐清水市と株式会社エージェント、「地域のDX推進に係る包括連携協定」締結。締結式を2025年5月19日(月)に実施

https://denpanews.jp/

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