「au Starlink Direct」米国でT-Mobileとローミング2025年中に開始へ
KDDIは11月17日、アメリカの大手キャリアT-Mobileとのパートナーシップを締結し、「au Starlink Direct」のローミング接続を米国で開始すると発表した。2025年度中にも、T-Mobileが提供するStarlink通信エリア(T-Satellite with STARLINK)においてサービス提供が始まる見通しだ。

この国際的な提携は、KDDIが掲げる「日本を超えたパートナーシップを通じ、世界を行き交う人々の挑戦を支える」という企業ビジョンの推進にもつながる。「au Starlink Direct」は、米SpaceXの衛星通信サービス「Starlink」の衛星とスマートフォンが直接つながることで、地上基地局の圏外エリアでも通信を可能にするサービスだ。KDDIは国内の通信キャリアに先駆けて、2025年4月にこのサービスを日本で開始しており、11月17日時点での接続数は約300万人に達しているという。
米国における日本人旅行者の通信環境をみると、従来の地上基地局ローミングでは都市部や主要観光地では問題ないものの、グランドキャニオンなどの自然公園や広大な国立公園内では圏外となることが多かった。今回のT-Mobileとの提携により、こうした米国の圏外エリアでも通信が可能となり、現地での体験を写真付きメッセージで共有できるほか、緊急時には現在地の共有やテキスト送受信による安全確保にも利用でき、海外旅行時の利便性の向上が期待される。
今回のT-Mobileとのローミングは、auの「au Starlink Direct」の契約者だけでなく、UQ mobile、povo、他社回線を利用するユーザーも「au Starlink Direct専用プラン+」を契約することでサービスを利用可能だ。なお、国内では緊急地震速報の受信や現在地情報の共有にも対応している。
KDDIは今回の国際連携を皮切りに、今後もパートナーシップを拡大していく方針を示しており、モバイル通信の圏外をなくし「空が見えればどこでもつながる」世界の実現を目指している。
KDDIリリース:https://newsroom.kddi.com/news/detail/kddi_nr-828_4211.html
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