【業界トピックス】ドコモ、RUCKUS製APでd Wi-Fi強化。指向性アンテナで混雑時の安定性向上へ

ドコモ、RUCKUS製APでd Wi-Fi強化。指向性アンテナで混雑時の安定性向上へ

 ラッカス・ネットワークス(以下、RUCKUS)は2026年4月1日、NTTドコモが提供する公衆Wi-Fiサービス「d Wi-Fi」のネットワーク基盤として、RUCKUSのWi-Fiアクセスポイントが採用されたと発表した。RUCKUSが独自に開発した指向性アンテナ技術「BeamFlex+(ビームフレックス・プラス)」により、スタジアムなど人が密集する環境での通信安定性を確保しつつ、5Gミリ波やStarlinkと組み合わせることで光ファイバー工事を不要にし、短期間でのスポット展開を可能にしている。

 ドコモは通信事業と並行して、dポイントやd払い、金融・コンテンツサービスなど非通信分野の事業を積極的に展開し、いわゆるドコモ経済圏の拡大に注力している。d Wi-Fiはその接点の一つと位置づけられており、バーコード決済やQRコードによる入場確認など、あらゆる場所で通信が必要になる現在の環境下で、より広範なユーザーへの快適なモバイル体験の提供を目指している。一方、スタジアムやイベント会場では急激な混雑による”人の壁”や電波干渉が発生し、一般的なアクセスポイントでは接続の安定性に課題があった。さらに一時的なスポット展開においては、光ファイバー回線を用いる従来の方式がコストや工事期間の面で大きな障壁となっていた。

BeamFlex+と衛星通信の組み合わせで1週間前展開も実現
BeamFlex+は端末が存在する方向へ動的に電波を集中させる技術で、干渉を抑えながら密集環境での接続安定性を維持する。Starlinkと5Gミリ波を組み合わせた構築手法により、光ファイバーの事前敷設なしに、開催1週間前に急遽決定した大規模イベントへの展開も成功させたとしている。移動基地局車と異なり、Wi-Fiアクセスポイントは事前の行政申請なく設置できるため、突発的なイベントへの対応でも実務上の優位性がある。

ドコモ ネットワーク本部の大下 浩二郎氏は、「状況の変化にも柔軟かつ自動的に対応できる点を重視した」と選定理由を述べている。SmartZoneのGUIは専門技術者でなくても操作しやすい設計で、現場での設定や評価分析に活用されているとした。

現在、このソリューションはドコモの全国各支社にStarlinkとセットで配備されており、激甚災害発生時の被災地サポート体制としても機能するよう備えが進んでいる。今後はWi-Fi 7などの次世代規格への対応も視野に、両社での技術開発が継続される見通しだ。

出典:Commscope Communications Systems株式会社 リリース

https://denpanews.jp/

この記事をSNSシェア

REPORT
関連レポート