格安SIMユーザー約4割が3GB以下―ALL CONNECT
株式会社ALL CONNECTが運営する「オールコネクトマガジン」は、2025年8月に格安SIM利用者420人を対象とした利用実態調査の結果を19日に発表した。通信費の節約意識が高まる中、格安SIMの利用者は年々増加しており、同社はこの市場の動向を把握するため、2025年8月に格安SIMユーザー420名(20代~60代の男女)を対象にインターネット調査を行った。
キャリアシェアは楽天モバイルが29.3%で首位、他社を大きく引き離す
調査結果によると、現在利用している格安SIMキャリアで最も多かったのは「楽天モバイル」で全体の29.3%、2位は「UQmobile」(16.9%)、3位は「Y!mobile」(14.3%)となっている。楽天モバイルが首位となった背景には、使用したデータ量に応じて料金が変動する従量制プランや、楽天経済圏で利用できるポイント還元といった独自のメリットが、多くの利用者から支持を集めているものと考えられる。
4位以下は、「ahamo」(8.2%)、「povo」(6.3%)、「その他」(5.3%)「J:COM」(4.4%)、「LINEMO」(4.4%)、「mineo」(3.9%)、「日本通信SIM」(3.6%)、「OCNモバイルONE」(3.4%)と続いた。

データ使用量は「3GB以下」が約4割、Wi-Fi活用による節約志向が顕著に
ユーザーの月間データ使用量については、「1GB~3GB」が27.6%と最も多く、次いで「3GB~7GB」(18.6%)、「7GB~15GB」(18.4%)という結果であった。特に注目すべきは、データ使用量が1GB未満のユーザーも11.4%存在しており、3GB以下の軽量ユーザーが全体の約4割を占めている点である。この結果は、多くのユーザーが自宅や職場のWi-Fi環境を積極的に活用し、モバイルデータ通信量を抑えることで通信費を節約している実態を示唆している。一方で、15GB以上のデータを使用する大容量ユーザーも合計で24.0%おり、ライトユーザーからヘビーユーザーまで、多様なニーズが格安SIM市場に存在することも浮き彫りになった。

キャリア選択の決め手は「料金の安さ」が83.5%と圧倒的
格安SIMキャリアを選ぶ際に最も重視する点を尋ねたところ、「料金の安さ」が83.5%と圧倒的多数を占めた。対照的に、「速度の速さ」は6.3%、「セット割などお得になるかどうか」は4.4%、「利用回線で選んでいる」は3.9%にとどまり、他の項目はすべて10%を下回った。この結果から、格安SIMユーザーは通信品質や付帯サービスよりも、まず月額料金というコストパフォーマンスを最優先事項としてキャリアを選択している傾向が明確になった。
9割が「乗り換え予定なし」、高い定着率
現在のサービスからの乗り換え意向についても調査が行われ、1年以内にキャリアを乗り換える可能性が「今のところない」と回答した利用者は90%に達した。これは、ユーザーが現在のサービスにおおむね納得しており、積極的に他社への乗り換えを検討する理由が少ないことを示している。
今回の調査から、格安SIM市場は楽天モバイルがシェアを伸ばしてリードし、ユーザーは料金を最優先に考えながらも、現在のサービスに定着しているという成熟した市場構造が見て取れる。もはや単に「安い」だけでなく、「コストパフォーマンスに優れた通信サービス」として確固たる地位を築いていると言えるだろう。
出典:オールコネクトマガジン
【格安SIM利用実態調査】楽天モバイルがトップシェア、83.5%が「料金の安さ」を最重視
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