【業界トピックス】西欧スマホ市場、10月は成長鈍化。Xiaomi 7%減の一方、iPhone AirでApple2%成長

西欧スマホ市場、10月は成長鈍化。Xiaomi 7%減の一方、iPhone AirでApple2%成長

 西欧のスマートフォン市場は足踏み状態が続いている。市場調査大手のCounterpoint Researchが公表した調査結果によれば、10月上旬の販売台数は前年同期比で1%減少した。域内経済の低迷と消費者心理の冷え込みが重くのしかかっている。

同社のアソシエイトディレクターであるJan Stryjak氏は、調査結果の背景について「西欧のスマートフォン市場は、iPhoneの発売が9月下旬のため10月が成長期となることが通例だが、週次の売上を見る限り、10月の市場の伸びは予想より鈍化する可能性がある」と指摘。地域全体での経済状況が依然として低迷気味で、消費者の信頼感も抑制されていると分析している。

西欧スマートフォン市場 2024年・2025年 10月上旬(第1~2週)の比較

市場全体の足を引っ張ったのがXiaomiだ。同社は前年同期比7%の減少に見舞われた。9月下旬に投入した「15Tシリーズ」の初期販売が前世代を下回ったことが響いた。ただし、ベストセラー機種の「Redmi Note 14シリーズ」や「Xiaomi 15シリーズ」の好調が下支えとなり、AppleとSamsungに次ぐ第3位メーカーの地位維持に余裕を残している。

一方、Appleは前年同期比2%のプラス成長を達成。9月下旬に投入したiPhone 17シリーズが西欧市場で順調な滑り出しを見せており、ラインアップに新たに加わった「iPhone Air」への消費者期待も後押しとなっている。調査では、iPhone 17シリーズ全体の約10%をiPhone Airが占めたという。

Samsungはアップルと並び、プレミアム分野で市場を二分。30%のシェアを確保し第2位を堅持している。「Galaxy S25 Ultra」と「S25」の高性能モデルが牽引したほか、「Galaxy A56」もしっかりした売上を記録した。

興味深いのはHONORの動きだ。同社は前年同期比で4%減少したが、これは新型投入の一時的な空白が原因だった。最新機種の「Magic 5」は市場投入から1ヶ月超経過し初期の勢いを失う一方で、主力の「HONOR 400シリーズ」は市場登場から約6ヶ月が経過している。同社のシニアアナリストであるJene Park氏は「この低迷は一時的」と評価。HONORは折りたたみ式スマートフォンの好調な販売に支えられ、30ヶ月連続成長を達成しており、西欧で最も急速に成長しているOEMの1つと語っている。

参照: Western Europe Smartphone Market Sees Slight Decline in First Two Weeks of Oct on Xiaomi Fall; New Launches Drive Apple Show

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