【業界トピック】NTT東 Jリーグ生中継でローカル5G映像伝送に成功

NTT東 Jリーグ生中継でローカル5G映像伝送に成功

NTT東日本株式会社は2026年6月19日に、MUFGスタジアムで開催されたJリーグの試合において、スタジアム内に構築したローカル5G環境を活用し、複数のカメラ映像をJリーグの試合生中継へ同時に伝送する実証実験に成功したと発表した。この実証実験はNTT株式会社と共同で実施されたもので、スタジアムに既設のカメラなどをローカル5G環境に統合し、実際の生中継番組に活用する形で行われた。実験の結果、ローカル5Gによる高画質かつ低遅延で安定的な映像伝送が、プロスポーツの生中継に求められる非常に高い映像品質を十分に満たすことが確認された。あわせて、レフェリーカメラをはじめとする多様な視点からの映像活用により、これまでにない臨場感あふれる新たな映像体験を視聴者へ提供できる可能性も実証された。

 これまでのスタジアムにおけるライブ映像制作では、複数のカメラを駆使して多様なアングルから試合を捉え、その映像を極めて高い画質かつ低遅延で放送席や中継車へと届ける必要があった。しかし、従来の有線接続ではカメラの設置場所やカメラマンの可動範囲が厳しく制限される課題が存在していた。また、一般的な公衆網と周波数帯を共用する従来の無線伝送手段においては、多数の来場者が一斉にスマートフォンなどの通信を行う環境下で混雑の影響を受けやすく、電波環境の変動といった外的要因によって通信品質が大きく左右されていた。そのため、生放送に耐えうる安定した伝送品質を維持することが極めて困難な状態だった。これに対し、特定の敷地内に専用の5Gネットワークを構築するローカル5Gは、スタジアムに集まった大勢の観客による通信混雑の影響を全く受けない独立した通信基盤として機能する。さらに、用途に応じて上りリンクの通信容量を拡大するなど、柔軟なネットワーク設計や運用が可能なため、大規模スポーツ施設における次世代の映像伝送インフラとして大きな期待が寄せられていた。

 今回の実証実験では、移動しながらの撮影に適したステディカメラやジンバルカメラに加え、審判の目線から臨場感のある映像を記録できるレフェリーカメラの計3台の複数カメラ映像が対象となった。これらのカメラをローカル5Gの無線環境に接続することで、ケーブルの制約を完全に排除した自由度の高いカメラ配置が可能となり、現場の運用負荷の大幅な低減や映像制作環境の効率化が検証された。実際に中継番組へ流された映像は、無線でありながらも途切れることなく安定して複数ソースの同時伝送を実現した。これにより、従来の固定カメラや俯瞰映像だけでは表現しきれなかった、競技者や審判に極めて近い極至近距離からのダイナミックな視点の映像をスポーツ生中継へと組み込むことが可能となった。今回の成功を受けて、両社は今後もローカル5Gなどの最先端のICT技術を活用したスポーツ産業のDXを推進し、ライブエンターテインメントの高度化や新しい視聴体験の創出に取り組んでいく。

 最先端の無線通信技術がスポーツビジネスの現場に革新をもたらし、より魅力的なコンテンツ配信の未来を切り拓く契機となる実証結果となった。

参考URL:https://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20260619_01.html

https://denpanews.jp/

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