2019年度 ブロードバンドサービスの市場動向調査

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  • ■ 2018年度の固定ブロードバンドサービスは4,025万件で前年比62万件の増加
  • ■ 2019年度のFTTH加入者数は3,250万件へと成長、 2020年度には3,315万件へ
  • ■ 2Gbps以上の超高速固定回線を望むユーザーは9.7%、5G回線希望者は11.6%
  • ■ 利用者満足度はeo光 が68.5ポイントで1位、J:COM NET光が66.6ポイントで2位

 株式会社 ICT総研 (東京都千代田区)は8月21日、「2019年度 ブロードバンドサービスの市場動向」に関する調査結果をまとめた。
 

■ 2018年度(2019年3月末)の固定ブロードバンドサービスは4,025万件で前年比62万件の増加

 光回線(FTTH)、ADSL、CATVインターネットを合わせた固定ブロードバンドサービスの加入者数は、2019年3月末時点で4,025万件となった。固定ブロードバンドサービスの総加入者数は前年と比べて62万件増で伸び率は1.6%となった。
 4,025万件のブロードバンドサービスのうち、光回線は3,166万件で79%を占める。2018年度の1年間における光回線純増数は106万件となり、純増数は前年の114万件を下回った。ADSL回線はさらに減少傾向が続いており、累計173万件で前年から42万件の減少となっている。CATVインターネットは686万件で前年の688万件から2万件減少した。動画配信・音楽配信サービスなどの大容量データ通信ニーズが高まっていることもあり、固定ブロードバンドサービス市場は成長を続けている。

■ 2019年度のFTTH加入者数は3,250万件へと成長、 2020年度には3,315万件へ

 光回線サービス(FTTH)の累計加入者数は、2018年度末時点で3,166万件に達した。2015年からNTT東西によるコラボ光サービスが開始され、4年が経過した2019年3月末には、コラボ光サービス契約数は1,269万件へと成長している。2019年度末にはNTT東西合計でコラボ光サービスは、1,400万件近くに拡大すると見込まれており、フレッツ光サービスのうちコラボ光契約数は64%に達する見通しだ。
 コラボ光の市場が拡大したことで2016年度はISPの契約数も回復したが、2017〜2018年度はやや停滞気味となった。2019年度は純増数が84万件で累計3,250万件、さらに2020年度末には3,315万件に成長すると予測している。

■ 2Gbps以上の超高速固定回線を望むユーザーは9.7%、5G回線希望者は11.6%

 高速ブロードバンドサービスは2Gbps以上の超高速サービスや5G規格のモバイル・インターネットなどさらに高速・高品質サービスが普及していく見込みだ。2,622人の固定ブロードバンド利用者にアンケートを行ったところ、切り替えたくない(今のままで良い)と回答した人は40.7%、「その他・不明」も含めれば8割近い人が現状のサービスで満足しているようだ。
 2Gbps以上の固定回線を利用したい人は9.7%、5G対応のWi-Fiルーター(据置型を含む)を希望する人が6.0%、5G対応のスマートフォンを利用したい人が5.6%であった。既存の固定ブロードバンドサービスからこれらの新しいサービスに切り替えるユーザーは約2割程度存在するようだ。

■ 利用者満足度はeo光 が68.5ポイントで1位、J:COM NET光が66.6ポイントで2位

 Webアンケート調査で、固定ブロードバンドサービスの利用者による顧客満足度を分析したところ、eo光の満足度ポイントが68.5ポイントで1位だった。続いてJ:COM NET光の満足度ポイントが66.6Pで2位となった。auひかりが66.0P で3位、NTTフレッツ光(コラボ光でないもの)が65.5Pで、平均値を上回る満足度を得ている。
 動画サービスなどの普及によって、これまで以上に高速・高品質なサービスが求められており、各社から新たなサービスが提供されることになりそうだ。全てのブロードバンドサービスのうち、1ギガbpsを超える超高速サービスの利用率は約7%に達しており、今後はさらに利用率が高まる見込みである。

  
  
【本資料の調査結果・推計データについて】

* この調査は、電気通信事業者、関連企業への取材結果に加え、インターネットユーザーへのwebアンケート調査、各種公開資料などをまとめて分析したものである。
* 総務省が発表したブロードバンド契約数が一部修正されたことにより、2017年度以前の契約数も変更されている。
* 本資料における全ての文章、数値、表、グラフデータは、ICT総研スタッフによる取材やアンケート調査、各種文献等を元に当社アナリストが記述・推計したものであり、当該企業や公的機関等の公表値と異なる場合がある。
* 本資料における全ての文章、数値、表、グラフデータは、資料公開時点のものであり、その後の市場環境等の変化や新たな分析に基づき予測データ等を予告なく変更する場合がある。
* 本資料は報道・ニュースメディア向け資料であり、ICT総研の許可無く、データ、グラフ等を広告および販促活動に利用することを禁止する。
* 本資料に記載された文章、グラフ等を報道、各種ホワイトペーパー、セミナー資料、学術研究資料等に転載する場合は、「ICT総研調べ」「出典:ICT総研」などの表記を加えて下さい。
  
 

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