国内ブロードバンドのダウンロード通信量、前年比15.5%増
総務省は2026年9月2日に、日本国内の固定系ブロードバンドインターネットにおける通信量(トラヒック)の実態を把握するため、インターネットサービスプロバイダ9社、インターネットエクスチェンジ5団体、および専門の研究者らの協力を得て実施した2026年5月時点の集計・試算結果を発表した。この調査は、FTTHやDSL、CATV、FWAといった個人向け固定系ブロードバンドサービスの契約者(一部法人を含む)によるインターネット利用状況を定点観測しているものだ。集計結果によると、2026年5月における契約者のダウンロードトラヒックの総量は、推計値で約48.0Tbps(47,972Gbps)に達し、前年同月比で15.5%の増加を記録した。1契約者あたりの1日あたりのダウンロード通信量は約10.4GB(1,012kbps相当)と推計されており、動画配信の高画質化や大容量クラウドサービスの普及、生成AIやテレワークツールの日常的な活用が定着したことを背景に、家庭や職場におけるインターネットトラヒックの拡大傾向が依然として継続していることが示された。

今回の調査対象となった協力ISP9社(インターネットイニシアティブ、NTTドコモビジネス、NTTドコモ、オプテージ、KDDI、JCOM、ソフトバンク、ニフティ、ビッグローブ)の契約者シェアは全体の55.3%を占めており、国内のブロードバンド総契約数は約4,738万8,000件と推計されている。通信の方向別に見ると、利用者がデータを受信するダウンロード(アウト方向)の約48.0Tbpsに対し、データを送信するアップロード(イン方向)の総トラヒックは推計で約5.2Tbps(5,226Gbps、1契約1日あたり約1.1GB/110kbps相当)となっており、こちらも前年同月比15.1%増と順調に拡大した。ダウンロードトラヒックがアップロードトラヒックの約9.2倍に達する構図は続いており、大容量コンテンツの視聴やデータの受信が通信の大半を占める利用実態が如実に表れている。また、協力ISP9社における契約者の時間帯別トラヒックの推移を分析すると、平日の日中から夕方にかけて緩やかに通信量が増加し、すべての曜日において夜間の19時から21時にかけてダウンロードのピークを迎える傾向が定着している。特に週中や休日夜間のピーク時間帯には、ISP9社管内だけで約41.5Tbpsに達するデータが流通しており、夜間のエンターテインメント視聴やオンライン交流がトラヒックを大きく押し上げる要因となっている。
ネットワークの経路別トラヒック構造においては、コンテンツ配信事業者やデータセンター等と通信事業者間の相互接続が一段と高度化している。協力ISP9社と国内主要インターネットエクスチェンジ(IX)との間で交換されるトラヒックは、イン方向で約4,556Gbps、アウト方向で約972.5Gbpsであった。一方で、IXを介さずに国内事業者間で直接トラヒックを交換するプライベートピアリング等の通信量は、イン方向で約2万4,121.6Gbps、アウト方向で約3,565.1Gbpsに達し、国内トラヒック交換の主流が直接接続へと移行している実態が浮き彫りとなった。また、国外ISP等との間で直接交換されるトラヒックもイン方向で約3,458.2Gbps、アウト方向で約1,090Gbpsと高水準で推移している。国内主要IXの1日平均トラヒックは1万4,191Gbps(前年同月は約1万2,979Gbps)、1日のピークトラヒック平均は2万1,167Gbps(前年同月は約2万419Gbps)へとそれぞれ伸長しており、通信インフラ全体におけるデータ流通量が着実に底上げされている様子が確認された。
この集計結果は、デジタル社会の進展に伴い国民生活や経済活動を支える重要基盤としての大容量ブロードバンド通信の需要が、今後も堅調に拡大し続けることを示している。
参考URL:https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban04_02000281.html
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